私立中高進学相談会を視察してきました

本日(2015年7月12日)は地元国分寺の東京経済大学におきまして毎年恒例の「東京西地区 私立中学校・高等学校2015 進学相談会」を視察してまいりました。毎年この相談会は猛暑なのですが本日もやはり「猛暑」でした。

80校参加の充実した進学相談会

この進学相談会は大学が一斉に集まる相談会とは異なり、一つの教室に1~3校程度が個別ブースを作り、そこに相談に行くもので、廊下に各学校の資料が置いてあります。私は毎年、どのような資料が出ているかを見に行くために参加しているのですが、今年も多くの学校が工夫を凝らしていました。

私は大学や専門学校などをメインとした学校コンサルタントではありますが、実際のところは学校Webサイトのアドバイスが多いため中高でも特に問題なくサポート可能です。そのため、この中高イベントも毎年視察しております。

二つの学校をご紹介

さて、今回はいくつかの学校様とも話が出来ましたのでその中から2校ほど紹介させて頂きます。ご担当者の方への写真掲載の許可は取ってあります。

日本学園中学校・高等学校 様

日本学園中学校・高等学校こちらブースの背面の窓に貼ってあったポスターです。人が入らないようにして撮影していますので大きさが分かりにくいですが、かなり大きなものです。こちらの進学相談会を毎年見ていると分かるのですが、廊下から教室内をのぞく事が結構多いわけですが、毎年ほとんどの学校が背面には何も貼ってない事がほとんどで勿体ないと思っていました。

大学等の進学相談会でも、通常はブースの壁面のサイズなどが事前に知らされますので広報はそこにあったサイズのポスターなどを用意していくのですが、サイズがわかっていても何ももっていかない学校も多いものです。自校だけのイベントであればまだその日に他校と取り合いになる事はありませんが、進学相談会の場合には数多くある中の一校でしかありませんので、「外から見て分かる」という事はとても大切です。

廊下からでも文字がきちんと把握できるという意味でもこれは良かったですし、キャッチコピーにはそこそこうるさい私もこちらの

「人は得意な道で成長すればよい」

と言う言葉は「なるほど!」とつい納得してしまいました。このメッセージ結構響きますね。私はとても好きです。この言葉だけで生徒の個性を重視し、1人ひとりにあったサポートしてくれる学校であるという事が伝わりました。

というわけで、写真許可とサイトでの掲載許可を頂いた次第です。窓側というベストポジションを取れる事が事前に分かるのであれば、こういう準備はしたいものですね。大学等では珍しくはありませんが、今回のイベントでは目立っていましたのでご紹介させて頂きました。

なお、ひとつ残念だったのは日本学園中学校・高等学校のWebサイトではこのメッセージをぱっとみて見つけられなかった事、そして130周年と言う文字もぱっとみて分からなかったことでしょうか(左側の入試イベント部分に小さくありますが、最上部のメインバナーに入れたい所ですね)。

イベントに参加された方が学校のWebサイトをみる時は自分がイベントで見たイメージを持ったままサイトを見ますので、ある程度の統一性があった方が良いかと思います。ただ、この点は実はなかなか難しい点でもあります。紙媒体は頻繁に新しいデザインで作るものの、Webの主要画像はめったに変更しない学校もありますので、こういう事は珍しい事でもありません。

専修大学附属高等学校 様

専修大学附属高等学校

 

正直な話、見たときに「足を止めました」。まさにこの言葉がぴったりです。理由は画像を見て頂くと分かると思いますが、通常の学校案内やチラシでは余程の事がない限り使わない「背面」からの写真だからです。この近くに大きなポスターもありましたがそちらも画像左にあるチラシと同じ写真を使用していました。つまり、徹底して後ろからの写真なのです。

あまりに驚きましてつい学校の担当の方に質問をしてみました。「なぜ、後ろからの写真なのですか?」と。その理由は目立つものへの写真は基本的に正面からの写真は使わないという事でした。今は人の顔を使うというのはかなり広報としては気を使うものなわけですが、こちらの学校はその点を重視して学校案内の表紙では正面から映さないようです。

もちろん冊子内の生徒は顔を出していますが、こちらはあくまでめくって初めて見えるところなので顔を出しているという事です。

私の経験で言えば、たちまち却下されるであろうものが背面からの写真です(特に学校案内の表紙なら尚更です)。意図的に一部のチラシなどであえて表情を見せない事での効果を狙うというのはあるかもしれませんが、それでも稀です。

今回実際に進学相談会で見て思ったのは、「広報的にはうまい」という事なのです。数多くある中で足を止めたのも事実ですし、「どこの学校だろう?」と興味を持ったのも事実。そして説明を聞いて、「本当に生徒のプライバシーへの配慮をきちんと考えている学校なのだ」と納得したのも事実なのです。

「これが良いか悪いか」は人によるので何とも言えませんが、広報的な目的を考えれば達成していますし、また保護者の方に説明会などで「なぜうちの学校は他校のように学校案内で笑顔の写真を使ってないか分かりますか?」「決して”後ろ向き”な学校というわけではありません!」などという冗談からプライバシーへの配慮について触れることで「つかみはOK」状態&信頼感を勝ち取る事が出来るわけです(あくまで私の想像です)。

広報的な常識では禁じ手なアプローチなのですが、様々なシーンを考えると、物凄く戦略的に活用できるのです。

正直、今までの私の中の常識を覆された気分で楽しくなりました。本当に勉強になりました。ありがとうございます。

専修大学附属高等学校の公式サイト

 

 

無料でコンサルタントを試せます!(毎月限定)

コンサルタントのお試し:無料会員プラン
実績豊富なコンサルタントによるメールコンサルティングを最大3回無料で体験可能!
もちろん会員体験後のしつこい営業は一切ありません!
メールコンサルティングでも変化を実感できるでしょう。