無料セミナーに慣れてしまうと機会の損失を招く
私は今までに何度もセミナーなどで講演をしていますが、その中には参加者が無料のもの(いわゆる無料セミナー)も有料のものもあります。それらのセミナー講師を経験した上で感じる点を少し書いてみたいと思います。
無料の場合、それほど役に立たない事が多い
いきなりこんな見出しをつけてしまいますと、「無料セミナー」は全部役に立たないのか?と思ってしまうといけませんが、これは全くの誤解です。無料セミナーにも役に立つものと、宣伝ばかりで全く役に立たないものもあります。
しかし、今回のテーマではそういう点について役に立たないと言いたいわけではありません。受講側の意識が変わるという事です。
別の話を例にしてみましょう。例えば、会費30,000円の研修に出ないといけないと考えた場合、「最低でも30,000円の元は取りたい」と思いませんか?私はやはり出す金額に合わせて、それなりの効果や成果を期待するものです。しかし、無料だとどうでしょう?おそらく、無料だからと言う事でそれほど期待せず、役立つ話が少しでもあれば良いかな?くらいの意識ではないでしょうか?もちろん、そうではなくて常にやる気全開の方もいるかもしれませんが、研修講師をやってみて思うのは、やる前からやる気のなさそうな、いかにも「上司から言われてきました」というような方もいるものです。そもそも、資料さえもらえればOKというスタンスの方もいます。
つまり、無料の場合、参加する側の意識がそもそも低い事も多く、残念ながらそういうスタンスであれば役に立たない事が多いと思うわけです。
そのような理由にて本来は物凄く役立つ無料セミナーであっても、聞く側の意識が低いために機会損失になってしまう可能性もあるという事です。学校で言えば、学生募集につながる大きなヒントになるかもしれないのに、それをまじめに聞いてないという事で損失になるという事です。
面白い研修なら誰もがやる気だすはず?
それはそれで講師側にも問題はあります。面白い研修をやれば参加者はやる気を出すはずと思いますよね。まさにその通りです。研修講師次第でその場は大きく変わってきます。
実を言えば、私は無料セミナーでも有料セミナーでもそれほど中身に差を付けません。いずれも本気でやるようにしていますし、それぞれのセミナーにおいてテキストの使い回しも行いません。依頼されたものが似たテーマでも、それぞれテキストは作り直しています。
以前私が参加したあるセミナーで、講師が使用していた資料が他の研修の使い回しだと分かった時にちょっとがっかりした事があります。せめてフッターくらい変えてくれればいいのにと思った程です。
話を戻しますが、講師次第では意識も変わってくるのは確かです。しかし、有料セミナーと無料セミナーのそもそもの意識のスタートラインが異なる事は否定できないため、特に無料セミナーばかり参加している方であれば尚更、機会を生かし切れてない事もあるかもしれないと思っています。
学ぶなら「やる」前提で来てほしい
実際には無料でも有料でも構いませんが、ひとつお願いしたい事は、セミナー等で学んだら最低でもその中から一つか二つは実行に移す気で来てほしいのです。聞いただけでそれで終わり・・・というのであれば、そもそもお金を払っているかどうか関係なく時間の無駄です。
このサイトもそうです。学生募集に関するノウハウをある程度は出しているわけですが、読むだけで終わらせるならば読む必要もないのです。
例えばこのサイトの「一日一改善運動の実施」を読んで「なるほど」と思うだけで終わらせるのと、「小さい事なら一つずつ改善していけるからやろう!」と思って実行するのとでは、明らかに長い目で見れば効果が変わってくるのです。それこそきちんとやれば学生が増えるはずです。いわば、無料のアドバイスで学生を増やせる絶好の機会なわけです。
しかし、実際にはそういうアクションを取らずに「学生が集まらない」と嘆く方が多いのです。厳しく言えば「駄目な学校の典型」と言えます。何とかしないといけないとは思っていても、小さな一つの改善さえも行動に移せない(実際には移さない)わけです。そんな学校に通いたい学生がいるわけもないのです。学校を残すために必死になれないのであれば、そもそも学生に対しても必死ではないのです。
だからこそ、セミナーなどに出る場合には「何らかのアクションをとる前提」で参加してほしいのです。
お金を払うと意識が変わります
最初に断っておきますが、私の有料サービス云々をどうぞと言う話ではありません。
今の私たちは以前では考えられないほど有料レベル以上のサービスを無料で受ける事に慣れてしまいました。これは私を含めてです。
でも、よく考えて下さい。貴校に入学するのは無料なのでしょうか?違いますよね?
学費を頂いてノウハウを指導し、立派な人材へと育てるはずです。人生に関わるノウハウの提供を無料でする必要などそもそもないのです。無料に慣れてしまうと目的を見失う可能性があるのです。無料でないと参加しない・・・つまり、本来聞くべき話を聞く機会を失う事になるのです。
以前もどこかで書きましたが、ここで私が実験したある話をしましょう。
私は私のサービスに興味を持った方に呼ばれれば、説明のために伺っていました。もちろん無料です。そのため、呼ばれる事がそこそこあったわけです。しかし、ある時から、これを変える事にしました。
問合せページを見ると分かりますが「当方がお伺いしてのご相談をご希望の場合には有料となります(10,000円+税)」と書いています。この通り、相談のために私が訪問する場合には有料に変えたのです。もちろん、メールでのご相談は無料です。
結果、どうなったか?
極端に問合せが減りました。予想通りではありますが、これはこれで面白いですよね。
私がこういう風に変えたのはいろいろな理由がありますが、その中の一つを紹介しますと、そもそも本気で切羽詰まっている学校ならば、自校のためになる相談であれば「10,000円」くらいは出すだろうと思っていたのです。また、実際にコンサル契約を結んだ場合にはもっとかかるわけですが、自校の未来の可能性に10,000円も出せない(出さない)学校はそもそもコンサル契約などするはずもないと思ったのです。つまり、私の中では学校の本気度をはかるためのものなのです。
実際に私がこの10,000円を頂いているかどうかはここでは書きませんが、いわば踏絵のようなものとしてこの文言を入れています。お陰さまで本気で何とかしたいと考えている学校様からのみのご相談になったのは自分の中では良かったと思っています。いずれまたこれを元に戻すかは分かりませんが、現状はこのままで行う予定です。
とはいえ、実は問合せページには書いてない事が一つ。私がお伺いしての訪問は有料にしていますが、当方の地元駅までお越し頂ける場合には無料にしています。要は本気かどうかを知りたいだけですので、わざわざ出向いて頂けるのであれば本気であろうという事で無料にしていますし、その場合には多少のノウハウもお話しています。ただ、「学生募集自由相談」というサービスがそもそも有料サービスとしてありますので(カフェ研修、ワンタイムサポート)、あくまでこちらは定期サポート等を検討しているというものである事等が条件にはなります。
目的を忘れてはいけません
本題に戻りますが、実際には無料、有料問わずに自分の意識を高いままでいられるのであれば、構わないと思っています。しかし、現実には心理的に難しく、無料であれば、無料なりの意識で受けてしまうのが普通なのです。無料だから当日連絡なしでキャンセルしてもいいだろう・・・という「極めて常識がない人」もいるわけです。有料であればキャンセル料がかかるので無理してでも何とかしないとと思う方が多いでしょう。
無料に慣れてしまうといつのまにか、常識さえもあやふやになってしまいがちです。何のために学ぶのか、なぜそれに参加するのか、そして役立てるにはどうすれば良いのか、それらを意識するようにしてください。
無料セミナーであっても、有料のつもりで参加するくらいの意気込みは欲しいものです。
そして、流れとしてここの無料セミナーの告知でもすると良いオチになるのですが、残念ながらオチを用意できませんでした^^

学生募集アドバイザーの亀田泰史です。抱負な学校広報経験を元に、コストパフォーマンスの高いメールコンサルティングで貴校の学生・生徒募集広報を加速させます。驚くほどの可能性を見出す事ができるでしょう。世にも珍しい無料体験可能なコンサルタントです。コンサルティング体験ご希望の方は無料会員プランをご覧ください。
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