前回は「広報予算を削る場合どこから削るべきか?」と言う事でいざ予算削減の指示が出た時にどういう考えで広報予算を削るべきかについて記事を書かせて頂きました。今回はそれの続編という立ち位置の記事をご紹介いたします。限られた広報予算を振り分ける際にどういう基準で考えて振り分けるべきかを説明させて頂きます。

また広報予算を今ある状態から削るという方法ではなく、同じ予算をどう振り分けしなおすかという観点でも参考にして頂ければと思います。

予算投下先によるタイプと効果の違い

はじめに予算投下先の一例を表としてまとめましたので下記をご覧ください。

広報予算の投下先候補

この表では広報予算の投下先の一例をタイプ、効果時間、効果でまとめてあります。おそらくこの表の中身につきましては様々な反対意見も出ると思いますが、それこそが貴校の学校の状況を表すものですので、これが正しいわけでも何でもありません。この記事で重要なのは考え方ですので、とりあえずは貴校の現状と違うものがあってもそれは無視して下さい。

*ここに書かれている予算の投下先は一部に過ぎません。これ以外にも多数あります。

表の見方

簡単にこの表の見方をご説明しておきます。

タイプは瞬発型と継続型にわけており、対象者との接触時間を元に振り分けています。公式サイトや学校案内などは何度もみてもらえる可能性があるため継続型になっています。その逆に進学ガイダンスなど主にその場限りの接点のものは瞬発型としています(その後に学校に来てもらうケースはありますが、それは一部に過ぎませんので大多数を占めるものを優先しています)。

効果時間はそれらの媒体の息の長さを示しています。ただ、この点につきましてはその媒体なりの中身次第で大きく変わるものです。例えば公式サイトも「短~長」となっていますが、全く見るところがなく、更新もしておらず、使いにくく・・・などであれば何度もアクセスしたいと思いませんので自ずと効果時間は短くなります。その反対に何度もアクセスしたくなる仕掛けや作りをしていればそれこそかなり長期間にわたり効果を発揮してくれます。いわゆるリピーターというものです。

効果も同様で中身次第で変わってくるのは言うまでもないでしょう。

広報予算の投下先を決める時に考える事

広報予算を投下する時の考え方として最もシンプルなものは以下の言葉ではないかと思います。

「それって元が取れますか?」

要は1万円の予算をかけるならそれ以上の効果が見込めるかと言う事になるわけです。公式サイトは作らないわけにはいきませんのでここでは無視をするとしまして、進学情報誌などの外部媒体は支払ったコストに見合う見返りが出来る限り欲しいわけです。

例えば出稿するのに20万円かかったとして、それの元が取れるかと言う事になります。ただ、どういう基準でそれを計算するのかと言う事になりますし、その計算の仕方は学校によってまちまちだと思いますので、あくまで貴校の基準で元が取れるかを考えて頂ければ良いと思います。

以前は進学情報誌は付属の資料請求はがきなどの分かりやすい目安がありましたが、今はそれを使っての資料請求者が減少しているため以前の考え方のままで単純に計算はできないと思います。

進学情報誌についてはタイプを「継続型」としていますが、これは学校の進路指導室などに置かれる可能性が高い媒体であるためです。進路指導室に置き続けていれば(たいていは1年入れ替えですが)それを生徒が見る可能性がありますし、先生がその情報誌を参考にして生徒に話をする可能性もあるわけです。それらを総合的に加味して「元が取れるか」を考える必要があるわけです。

個別の考え方

ここではいくつか表から項目をピックアップして考え方をご紹介したいと思います。

進学情報系Webサイト

進学情報系Webサイトの目標としてはどちらかと言えば、そこで一括資料請求を受けるかあるいは公式サイトへの起点となる事がほとんどですので、そのサイト自体に何度も足を運ぶものではありません。気になる学校をそこで知った場合にはその後は公式サイトにアクセスする方が多いはずです。また複数の進学系Webサイトに掲載する内容も大きく変わる学校はそうはないと思いますので、そう言う意味でも効果時間は短いと言えます。効果の違いは媒体の使いやすさや人気で明確に分かれるでしょう。なお、こういう媒体の中でも質の良し悪しははっきりと分かれます。資料請求のデータは獲得できるものの、その質は全くダメというものもありますので単純に数が取れそうだけで契約をするのは避けるべきでしょう。

進学情報誌(紙)

前述の通り、進路指導室などに置かれ生徒の目に触れるような状態になるかどうかで大きく効果は変わってきます。以前に比べその役割は多少変わりましたが、継続型というのは地味に効果を出す事があるので侮れません。

進学ガイダンス

こちらは完全に瞬発型のものとなります。そもそも会場ガイダンスなどは自校のブースに相談者が座ってくれるかも分かりませんので、まさに「行ってみなければわからない」ものだと言えます。但し、参加したガイダンスでブースに相談に来る方次第で結果が大きく変わるものですので重要です。なお、このガイダンスに暇な教職員をあてる学校もありますがこれだけはやめましょう。やる気のない担当者をつけると学校の評判を無用に下げる可能性さえ出てきます。場合によってはその場で入学意思を固める可能性さえありますのではまった時の効果は絶大だと言えます。とはいえ集客が怪しいガイダンスなどは参加しても効果は厳しいのは間違いないため、全てに参加をする事はないでしょう。

ダイレクトメール

毎回同じようなデザインで送るのであれば「またこの学校からか・・・」と思われてすぐにゴミ箱に入れられるかもしれませんのでDMのデザインやタイミングはとても重要です。どんなトピックスでどういう事に興味を持ってもらうかも含めきちんと考える事で効果が大きく変わってくるでしょう。とはいえ、DMそのものの効果時間が短いのは間違いありません。効果そのものはその後の対象者のアクション次第で大きく変わってきます。

*毎回あえて同じデザインにする事でブランディングをするというのも一つの手法です。

高校訪問

当サイトでも人気のコンテンツがこの高校訪問なわけですが、完全なる「継続型」のものです。高校訪問を今からしたいと考えている場合には継続してずっと行くつもりで開始して下さい。今月だけとか今年だけのような考えであれば高校訪問に行くのはやめるべきでしょう。効果時間を「短→長」としているのは高校の先生との信頼関係によって変わる事を意味しています。信頼関係が出来ていなければ効果時間は極めて短いです(無とも言えます)。その反対に訪問を地道に続けて信頼関係が築けている場合には物凄く長く効果を発揮する事もあります。高校訪問については継続する事を前提で予算投下をする必要があります。

SEO

SEOは私の専門の一つでもあるのですが、効果時間は「無~長」となります。要は順位が上がらなければ効果など出るわけはありませんが、順位が上がれば(対象者が使う検索キーワードで)効果は上がります。実際、私はある専門学校で狙ったキーワードを100位圏外から1位に上げた事がありますが、資料請求数が増えたのは言うまでもなく、入学した学生から「1位だから一番良い学校だと思ってここに入学しました」という驚きの言葉まで頂きました。言うまでもなく1位にある学校が一番良い学校というわけではないのですが、そう言う認識の方は今でも少なからずいるようですので良いキーワードで上位に上がれば効果が大きいのは確かです。ただ、SEO業者によってかなりその質の良し悪しの差が大きいため(場合によってはマイナスになる)、個人的には外部業者の言うがままに依頼するのは好ましいとは思っていません。

私はまずサイトの中身の改善を進めるようにしていますが、それより先に順位を上げようとする広報担当者がいます。これはもうナンセンスとしか言いようがないのですが、中身が悪いのにアクセスを増やしてもすぐに離脱してしまうだけです。効果を上げたいのであれば中身を改善してからアクセスを集めるようにしなくてはいけません。

例として不潔な料理店がお金をかけて宣伝したところで店に入ってくれる方などたかがしれているのです。お店を綺麗にして料理そのものを研究してから集客すれば間違いなくお店に入ってくれる方は増えるのです。

Web広告

こちらも効果はまちまちです。広告のデザインやメッセージとそのリンク先の整合性、対象キーワードの戦略的設定がないなどの場合には当然効果は出にくくなります。代理店次第で結果はかなり変わると思います。

学内研修

教職員の質を上げるために行う学内研修ですが、実施そのものは意味があると思います。ただこれも参加者の意識レベルの違いによって効果は大きく変わりますし、あまりに大人数での実施ですとそれぞれが聞きたい事も聞けないかもしれませんので全員が参加できるものを心がけると良いでしょう。ただ、学内研修で学んだことをいつまでも生かそうと思ってくれるかは参加者次第だと思います。その場は分かったつもりでもすぐに忘れる方は多くいるでしょう。

学校コンサルタント

こちらはそれこそコンサルタント次第で変わってきます。高額なコンサル会社なら効果があるはずというのは完全なる間違いです。コンサルタントと学校教職員の相性もあると思いますし、そもそも実行するのは教職員そのものに他なりませんのでコンサルだけでどうこうと言うものではありません。私のように月10万未満のサービスから月数十~数百までまちまちです。支払った分の効果が想定できるかを考えて依頼されると良いでしょう。

コンサルタントの良い点は相性さえ合えば、効果時間がかなり長く続きやすいという点です。ノウハウそのものを学んでいく事になりますので契約終了後にも考え方が根付き生かす事が出来ます。またコンサルタントに依頼する時にコスト計算をするならば、年間で払う金額に対してどうかと言う事になります。私の基本サポートプランで言えば年間で税金含めて約103万円(2017年10月現在の料金体系による)になりますが、これは学生一人を獲得できれば余裕で元が取れる計算です。当然ながら自分ではそのレベルの効果のつもりではありませんので十分元が取れると考えています。

最後は少し営業っぽくなってしまいましたが、予算を投下する際にはその支払った分の見返りが学校の考える計算方法で元が取れれば良いだけです。それに見合わない、あるいはトントンであるのであれば、その媒体採用は検討すべきなのかもしれません。

学校の実情に応じて何に予算を投下すべきかを見直してみると良いでしょう。

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