不祥事は即座に動けるかで結果が変わる
今回は久しぶりに不祥事ネタです。「不祥事は起こるまでは他人事」と言うのが私が実感している事で、多くの学校では不祥事が起こった時の対応が極めて遅いと言えます。その結果、本来はそれほど炎上せずに済んだものが大火事になる事もあります。まさに学校の判断力がその後の募集活動にも関わってくるケースと言えるでしょう。
学校関係の炎上する不祥事はどれくらい起こっているか?
私は2016年9月にクライアント向けのテキストとして「学校のトラブル・炎上時の対応事例」(全51ページ)というものを作りました。これは2016年5月24日から同年8月末までに起こった学校関係の不祥事で私が炎上したと実感できるものを集めたものです。
3か月ちょっとの間にどれくらいの学校関係の炎上があったと思われるでしょうか?私自身が気づいたものを月別に表すと下記の通りとなりました。最初の5月は対象日数が少ないので数も少なくなっています。
- 2016年5月・・・2件
- 2016年6月・・・4件
- 2016年7月・・・6件
- 2016年8月・・・3件
私が気づいたものだけとはなりますが、結果として上記のようになり、合計は15件ありました。これを少ないと見るか多いと見るかは人によると思いますが、正直、この詳細を知ると、どの学校でいつ起こってもおかしくないと感じるはずです。
不祥事を起こした人は誰なのか?
おそらく気になる事として不祥事を起こしたのは誰か?と思われるはずです。以下に内訳を書いておきます。
- 講師・教諭(元含む)・・・7件
- 学校・・・3件
- 学生・・・2件
- 教頭・・・2件
- 事務職員・・・1件
上記を見ると教諭、教頭が多いのが分かると思います。いじめによる自殺などは学校に入れています。貴校の教職員の数を考えれば、その数だけリスクがあると考えても良いわけです。
どのような不祥事が起きたか?
- 痴漢などのわいせつ行為・・・5件
- 非常識な迷惑行為・・・3件
- アカデミックハラスメント・・・2件
- 各種不正行為・・・2件
- 覚醒剤・・・1件
- 反社会行為・・・1件
- 生徒の自殺(いじめ)・・・1件
ここ最近も物凄く多いため予想がつくと思いますが、とにかくわいせつ行為は多くあります。学生の場合には迷惑行為が複数ありました。
各校の対応はどうか?
こちらの対応につきましては数値でまとめるのはブログではちょっと大変なので書きませんが(テキストはかなり細かく動きを書いていますが数値化が難しいのです)、半数以上は不祥事を起こしても「アナウンスせず」を貫いていました。要はネットなどで炎上しているにも関わらずWebサイトには一切出さず、まさに何も起こってないかのようにふるまっていました。
おそらくWebサイトで出す事は知らない人にまで周知してしまう事になり募集が厳しくなるという判断だとは思いますが、もうこの時点で考えが物凄く甘いですし、人を教育する学校がとるべき選択肢とも思えません。謝るという事もできない学校が学生、生徒に何を教えるのかと思わずにはいられませんでした。
そもそもこういう情報は地域の誰かが知る事になればそれこそ口コミとして広がるものですし、それ以前に在校生・在学生から漏れるわけです。隠そうとする事こそがかえって隠ぺい体質を露呈する事になり、学校への信頼度を下げ、募集に悪影響を及ぼすと考えるべきです。
判断のはやい学校は傷が浅い
私が見た限りではどう対応するかを即座に判断しWebサイトに明確にアナウンスをしている学校はそれほど炎上していないと感じました。著名な学校(大学など)ほどきちんとアナウンスをしていましたが、この点で弱かったのは高校などでした。高校などはWebサイトにそもそもお知らせ欄がない所もあり、不祥事をアナウンスしようにもデザイン的に無理と言うところもありました。学校のニュース枠が最低でもないとこういう事態が起こった時にはかなり厳しいと感じた次第です。
不祥事は誰がみても悪い事です。しかし、日本人の気質として真摯に認め、謝罪する方には優しく接してくれる方が多いのも事実です。不祥事をなかったことにしたり、存在を否定するなど(よくある”いじめはありませんでした”のような発言)の対応がかえって火に油を注ぐのは間違いないでしょう。
いずれにしましても不祥事が起こった際には対外的には出来る限りその日のはやい段階で学校Webサイトでアナウンスを出し、保護者にはいちはやく説明をする機会を設けるなど、きちんと問題を受け止める姿勢が必要であると思います。もちろんそうやったとしても、募集には影響は出ると思いますが、隠ぺいする方がはるかに影響は大きいと私は考えています。
学校関係者の誰がいつどんな不祥事を起こしてもおかしくない時代です。そのような事が起こった時にどういう対応をするかを「起こる前に」ある程度は決めておくと良いでしょう。
<参考>
参考までに私のテキストではそれぞれの炎上ネタに対し下記のような情報をまとめています(一部ないものもあります)。おそらくこういう情報をまとめたテキストはほとんどないのではないかと思います。
- 不祥事の詳細や炎上の過程
- 不祥事が起こった時の学校Webサイトでのアナウンスの状況(数日間確認)
- ソーシャルメディア上でのツイートされた内容の紹介
- Googleトレンドによる学校の検索状況グラフ
- 鎮火タイミングなど

学生募集アドバイザーの亀田泰史です。抱負な学校広報経験を元に、コストパフォーマンスの高いメールコンサルティングで貴校の学生・生徒募集広報を加速させます。驚くほどの可能性を見出す事ができるでしょう。世にも珍しい無料体験可能なコンサルタントです。コンサルティング体験ご希望の方は無料会員プランをご覧ください。
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