最大5倍速のサーバーへ移行すると検索まわりはどう変化するか?
今回の記事は備忘録として残します。私が10年以上前から利用しているのがさくらインターネットのレンタルサーバーなのですが、さすがに時代の変化と共にサーバー速度がかなり遅くなってきていると感じていました。2018年の4月からは新規申込者は最初から高速なサーバーを利用できたのですが既存ユーザーは遅いままでした。しかし、ついに2022年7月から私のような古くからのユーザーも高速サーバーへ移行できるようになりましたのでその経験などをここに残しておきます。
また、今後移行を検討するという方の参考になる情報も簡単にまとめています。
「さくらのレンタルサーバ」については下記バナーよりご確認下さい。
さくらのレンタルサーバの新サーバーの実力
(出典:さくらのレンタルサーバ特設ぺージ)
詳しいスペックは省略しますが、第一世代を利用している私の場合、新サーバーでWordPressを設置し、トップページを200回表示した平均を基に算出した試験では最大5倍の表示速度・処理速度になるという事でした。これは実験好きの私としてはやらない理由がありません。特にSEO上も僅かとはいえ表示速度は評価の対象となっていますので移行する価値はあるというものです。
移行にあたり注意する事
この記事を読んで移行を決意する方もいると思いますので注意点を書いておきます。レンタルサーバの機能をいじくりまわさずにあるがままにシンプルに使っている方はおそらく本当に簡単に移行できると思います。そうではなく、いわゆるカスタマイズな状況の方は移行が簡単にはできない可能性があります。以下にざっと注意点を挙げます(但し私が考える特に注意すべき部分の一部ピックアップです。全てをご覧になるにはこちらの「移行ツールを知りたい」でご確認下さい)。
- サーバーに保存された全データが移行されます。一部データの移行には対応していません。
- 移行を申し込むボタンを押すとキャンセルできません。
- MySQL4.0、5.1、5.5をご利用の場合、移行ツールを利用できません。MySQL5.7へ移行する必要があります。
- 一部ケースでは自動的に参照先データベース情報を「mysqlNNN.db.sakura.ne.jp(mysqlホスト名)」から「mysql57.$account.sakura.ne.jp(CNAME形式)」へ変更します。
- 一部引き継ぎできない機能やログがあります。
→機能別引継ぎ項目は「移行ツールの機能別引き継ぎ項目を知りたい」(重要!)を参照して下さい。 - 移行中はWebサイト、メールの利用など、さくらのレンタルサーバ全ての機能が利用できなくなります。さくらのブログについては移行中のみ画像が表示されなくなります(移行後は問題なし)。※移行中の間に送られたメールは移行後に遅延して着信します(遅延はメール送信先の再送信のタイミングで変わります)。
- バックアップ&ステージングを利用中の場合には移行できません(移行ツール実施時にアラートが出ているためそこのリンクから該当ページで解除できます。但し解除した場合にはその時までに保存してあるものは全部消えます。引き続き利用希望の場合には移行完了後に再度設定をして下さい)。
移行ツール実施状況
移行ツールはコントロールパネルの下記部分から利用可能です。移行条件が整っている場合には数秒で移行ツールは開始できます。
- 移行開始:2022年7月21日(木)18:45
- 移行終了:2022年7月21日(木)20:50(完了後に送信されるメールで確認)
- 移行対象データ量:1.24GB
複数サイトを運営していますが(内ワードプレスは2つ)テキストがメインで画像も少ないため合計容量はかなり少ないです。1.24GBで移行に2時間5分がかかった事になります。データ量の多い方は10時間を超えるケースもあるようです。本来はトラブルを考えて土日の夜に移行をする予定でしたが混雑して移行ツールの利用ができないという話もありましたので空いている日時を選んで移行を行いました。
移行後のトラブルについて
2022年7月21日(木)20:50には移行が終わっている事になっていますが、メールが届いたのは数時間後でした(Gmailの関係)。そのため、私が移行完了に気づいたのは自分でログインを試しにして入れた時間(21時)となります。
すぐに運営サイトの状況を確認したところ、一つの実験サイトは問題なかったのですが、この「学生募集の羅針盤」は問題が起きていました。どの内部リンクをクリックしてもトップページにリダイレクトされてしまうようになりました。さすがにそれでは使い物にならないためこれは「htaccess」ファイルが悪さをしているはずという事で確認したところ、リダイレクトのコードが二つありました。一つは元から私が書いていたもの、そして今回の移行にあたって新規に書き加えられたものです。
似たようなリダイレクトが二つあるとさすがに不具合が出るはずですので、私が元から書いていたリダイレクトのコード部分をばっさり削除し保存しなおしました。結果、リダイレクトの問題は解消されました。今回の移行ツール利用で起きた問題は私の場合にはこの一つだけです。
※何らかのトラブルで移行が失敗した場合には移行前の状態のサーバーに自動で戻るようです。
移行後のWebサイトの所感
ここからは移行後に実際に管理サイトを操作してみての所感を書かせて頂きます。
- サイトのレスポンスなどは体感できるレベルで高速化していました。これだけでも移行した意味があると感じます。
- ワードプレスなどの管理画面も高速になっているため今までよりも待ち時間が減りました。
- モバイルでの体感も高速化しています。
PageSpeed Insightsの状況
体感ではなく実際にGoogleのPageSpeed Insightsでのスコアも計測してみました。こちらは計測する時間によって違いがありますのであくまで参考データとなります。
- 移行前のスコア(デスクトップ:2022年3月23日のデータ)
- 移行後のスコア(デスクトップ:2022年7月21日のデータ)
- 移行前のスコア(モバイル:2022年3月23日のデータ)
- 移行後のスコア(モバイル:2022年7月21日のデータ)
数値としては改善していますが、モバイルは特に微妙な数値になったというのが正直な感想です。実際には様々な要素があるためサーバー速度が上がったからと言ってそのままスコアも比例して上がるわけではありません。サーバーが速くなってもより一層の改善には不要なプラグインをはずすなどを始めとしたテコ入れの必要はあるでしょう。個人的にはテンプレートの見直しがワードプレスでは大きいと感じています。
検索面での動きについて
検索面での動きについてなのですが、10日程チェックしたところは明確なレベルでの変化は見られていません(期間が短いので今後の動向も追跡予定)。現時点での個人的感想としてはサーバーの速度が大きく変わったくらいでは検索順位にはほぼ影響がないと判断しています。サーバーを含め抜本的な見直しをしてスコアを分かりやすく上げる事ができればもしかしたら多少は変化が出るかもしれませんが、この辺の速度が順位に与える影響はかなり小さいと考えています。
それ以前の話として体感レベルでレスポンスが上がった事のメリットの方がはるかに大きいでしょう。順位以前に離脱しにくいサイト環境というのはとことん追求すべきであると思います。
ただ、こういうタイトルの記事ですのでいくつかの検索推移のグラフを付けておきます。ここでは二つのワードプレスサイトの順位推移をご紹介いたします。移行後からの期間がまだ短いのであくまで参考レベルという点はご了承ください。
グラフ期間:2022年7月1日~7月31日
<Keyword1:Aサイト>
<Keyword2:Aサイト>
<Keyword3:Bサイト>
<Keyword4:Bサイト>
Bサイトではいきなり上位にランクアップしているように見えると思いますが、このサイトは元々これらのキーワードで不安定な動きをする事が多く、以前も1位を保っていたと思えば一気に下がったりを繰り返しています(ジャンルはYMYL関係)。そのため、サーバーが高速化したから順位アップというよりもいつもの動きの繰り返しという認識です。
以上、ご参考までに。

学生募集アドバイザーの亀田泰史です。抱負な学校広報経験を元に、コストパフォーマンスの高いメールコンサルティングで貴校の学生・生徒募集広報を加速させます。驚くほどの可能性を見出す事ができるでしょう。世にも珍しい無料体験可能なコンサルタントです。コンサルティング体験ご希望の方は無料会員プランをご覧ください。
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