目先の成果だけを目的にするのは戦略としては弱い

広報担当者として皆さんは目標をどこにおいているでしょうか?資料請求数を増やす事、イベント参加者を増やす事、AOエントリー者を増やす事、出願者を増やす事…いろいろとあると思いますが、実は目標をどこに置くかで広報の質は変わってくるのです。

例として英会話を考えてみましょう

学生募集から少し離れて英会話を例として考えてみましょう。こちらの方が分かりやすいと思います。

英会話を学ぶ場合、目的はいろいろとあると思います。例えば英検などの試験に合格する事や日常会話の習得、あるいは留学やワーキングホリデー、移住等とその目的は様々だと思います。

いずれも英会話を学ぶという事が行動としてあるわけですが、目的が異なる事でその努力具合や中身が大きく変わるのは理解できると思います。それこそ私も英検2級を持っていますが、資格を取った後は英語なんて過去のものと言わんばかりに忘れてしまいました。要はゴールがそこにしかないのでその程度にしか意味がなかったのです(あくまで私の事なので他の方も同じとは言いません^^;)。

しかし、これが移住となると話は変わってくるわけです。それこそ周囲が英語ばかりしか話さない所に行くのであれば、そこで生活を続けられるレベルまでの努力は最低限必要なわけです。そうしなければリスクさえ生じるかもしれないためです。

前置きが長くなりましたがこれを学校広報の考え方にあてはめてみましょう。

目標が近い場合にはそれなりの成果にしかならない

例えば上司から「資料請求数を増やせ!」と言われた場合、多くの広報担当者はその言葉通りに増やすための戦略、戦術を考えるわけです。つまりゴールはそこにあるのです。そのため、いかに効率的に資料請求数を増やすかを考えたりするわけです。例えば短絡的に媒体を増やせばいいと考えて予算を投下するなどです。

イベント参加者を増やすなどでも同じ事が言えます。よくあるケースとしてノベルティで釣ったり、ランチで釣ったりとイベント参加者を増やす目の前の方法を模索するわけです。

もちろんこれが悪いわけではありません。悪いのはここまでしか考えがない広報担当者の場合です。

学校が経営を続けるのに必要な事を考える

ここで少し深い話に移りましょう。

「学校が経営を続けるには何が必要でしょうか?」

いろいろと哲学的な答えなども出てくるかもしれませんが、確実なもので言えば、学生・生徒が存在しないと学校は経営が成り立たなくなります。

となると、広報が考えるべきは出願者を増やす事か?と言えば、私の中では「50点」です。出願者を増やすをゴールにするのは間違いとは言いませんが正解でもありません。

私が考えるのは入学した方が卒業するまで学校で頑張ってもらう事というものです。入学してもすぐに退学したのでは学校経営上もあまり意味がありません。卒業までいてもらってこそ経営はより安定するわけです。もちろん卒業後に活躍して学校の良い意味での口コミをしてもらえればさらに良いわけですが、そこまではさすがに遠いため考える必要はないでしょう。

広報担当が卒業までを意識してもらうべき理由

おそらく今回の記事を読んで、「広報が卒業までなんて飛躍しすぎてる」と思われる方もいるでしょう。しかしちょっと待ってほしいのです。

私が最初に書いた事を思い出してほしいのです。「どこに目標・目的を置くかでその過程が変わってくる」のです。

つまり出願までを意識した場合、ややテクニックに走りがちになる場合もあると思っています。それこそ個人個人の話術などに頼る面も出てくるでしょう。

しかし、最初から「満足して卒業してもらう」をゴールに設定した広報をやると認識している場合、イベントなども含めそのスタンスは何気に変わってくるはずなのです。

もっと分かりやすく言えば、入学前と入学後のギャップを強く感じさせない範囲で満足いくものを作ろうと考えるはずなのです。学校によってはイベントだけは楽しく、実際に入学してみたらつまらないという所はいくらでもあると思います。それはまさに、目標を出願においているために起こる状況なのです。

学校にとって入学した方に継続して通ってもらい満足して卒業してもらう事はとても重要です。だからこそ、入学後に「入学前のイメージと違った」と思わせる広報を行ってはいけないのです。

今回の話はやや難しいと思う方もいるかもしれませんが、入学した方がここを選んで正解だったと思えるような中身のある広報を心がけて下さい。

 

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