専門学校が生き残るために考える事
現在、専門学校にとっては本当に厳しい時代であると言っても過言ではない状態が続いています。少子化の進行、大学全入時代、競合の多様化など厳しい環境の中で生き残りを模索しなくてはいけません。
専門学校が生き残るにはどうすれば良いのでしょうか?
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専門学校のハードルを知る
専門学校が生き残る上でのハードルにはどのようなものがあるでしょうか?その一部をご紹介したいと思います(ここでは少子化などは省略します)。
- 競合の専門学校
- 競合の大学
- 保護者の評価
- 高校の先生の評価
- ネット上の口コミ・評判
ざっと思いつくままに専門学校が生き残るためのハードルを列挙しても5つの手ごわいハードルがあります。順番に見ていきましょう。
1.競合の専門学校
最も分かりやすいハードルが競合の専門学校です。このハードルをうまく超えられれば入学生を確保できる確率が非常に高くなると言えます。対象者が明確に将来の目標を決めている事になるため、かなり重要なハードルとなります。募集戦略を立てるにあたっては、第一に競合よりも魅力的な学校に見える必要があり、その際に意識すべきは「そこそこ良い」のではなく「圧倒的に良い」を目指すという事です。私がよくお伝えするマイナス要素をフラットに近づけ、プラス要素を顕著に目立たせる戦略がここでは重要となってきます。
2.競合の大学
厄介なのがこの競合の大学です。大学の場合には別の付加価値(大学卒業資格)もあるため、そこを目的とされてしまうと勝ち目がありません。2019年4月からは大学卒業資格である学士と同等の「学士(専門職)」が取得できる専門職大学がいくつか開校しますが(予定)、思うよりは世間の認知度は上がらず、また開校時期の延期を行うところも複数あるため全体的にはうまく行ってないように感じます。既存の専門学校との違いを明確に認識してもらう事がなかなかできていないのではないかと思われますが、このような状況では実際のところ、もし似たような分野の学習ができるのであれば大学を選ぶ方が出ても不思議ではありません。大学ではなく専門学校で学ぶ意味を強く意識づける必要があります。
3.保護者の評価
家庭にもよりますが、出願に大きな影響力を及ぼす可能性のある保護者の存在も忘れてはいけません。私自身かなり前の話で恐縮ですが、予備校勤務時代には生徒さんと保護者の間の認識の乖離で何度も悩まされた事があります。生徒本人が希望する学校に対し保護者が「そんな学校は知らない」という言葉で一蹴する事はよくある事でした。専門学校が生き残るには保護者に知られている事も重要である事になります。保護者に「大切な子どもを通わせても良い学校」という認識を持ってもらうという視点が重要となってきます。つまり良い意味でのブランディングが必要という事になります。今は定員割れの専門学校も多いため、安心面もきちんとアピールしなくてはいけません。
4.高校の先生の評価
当サイトをご覧になっている方であれば高校訪問を既にされている、あるいは検討している学校も多いと思われます。高校の先生は生徒から直接進路相談を受ける立場にあり、進学先を決定する上での影響力はかなりあるわけです。その高校の先生が生徒から相談された時に候補の一つとして提案してもらえるかどうかが募集には大きく影響してきます。先生が提案する学校であれば一つの安心の指標となるためです。当然ながら高校訪問をきちんとどうあるべきかを理解して実行しているかどうかがここに影響してきます。
5.ネット上の口コミ・評判
昔は世の中の評判をリアルタイムに知る方法はテレビや新聞などを除けばほとんどありませんでした。しかし今はそれこそリアルタイムで評判が駆け巡る時代であり、これはもう防ぎようがありません。それらの情報はある程度の信頼感を伴うものであり、似たような評判が複数出ている場合には信じるに値する情報となるわけです。広報的には学校のイメージはいくらでもよくできます。しかし、悪い評判があればどのようなイメージ戦略をしたとしても意味はありません。学校が生き残るためにはネット上の評判も良くなるように細心の注意を払う必要があります。
5つほど専門学校が生き残るために超えなくてはいけないハードルをご紹介しましたが、できる限りこの全てをカバーする戦略を立てる必要があります。
貴校が最初に手を付けるべきはどこなのか?
どのような対策を取るにしましても重要なポイントがあります。それは「貴校が良い学校であると自信をもって言えるかどうか?」という点です。
残念ながら学生が集まっていない学校の中の一部はお世辞にも良い学校であるとは言えません。そういう学校が淘汰されるのは自然な形だと思っていますので、私自身もそういう学校のサポートをする気はありません。ダメなものはダメなのです。
そうではなく、学生からの評判が良いにも関わらず経営が厳しい学校はあるはずです。そういう学校についてはできる限りの事をやって頂き、何とか学校を続けて頂きたいと考えています。
そういう学校が真っ先に何に手を付けるべきかは、状況によって変わってきます。ただ、こういう事は学校視点で何をやるべきかを考えるよりも対象者目線で考える方が圧倒的に良いアイデアが出てくるものです。
たいていの場合、対象者は進学先を比較検討した上で出願するかどうかを決めます。つまり、その比較対象となりやすい部分について真っ先に改善するように動く必要があります。
募集を全国規模で考えたり、近くもない(=比較されるはずもない)学校と比べるのは意味がありません。対象者はだいたい似たような選択肢の中から進学先を決めます。学校が考えるべきはその範囲での勝者になる事です。
学生が全く集まっていない学校が早稲田大学などを意識しても仕方がありません。元々対象者にとっても被るものではないためです。そうではなく、実際に比較される中で勝つという事を考えた場合にはより具体的にどこをどうすれば良いかが見えてきます。
また、今あるものの見せ方やメッセージを変えるだけで、それまで響かなかったものが響くようになる事もあります。
専門学校が生き残るために考えるべき事をまとめますと以下の通りとなります。
- 対象者が比較する学校の中での勝者を目指す事
- 比較された時に圧倒的に魅力的に映る部分を作る事
- 対象者に響く見せ方やメッセージを考える事
- 学生第一を徹底する事
本記事を読まれる方がどういう立場の方か分かりませんので抽象的な表現にはなりますが、上記の4点を意識して改善アクションに取り組むだけでも学生募集は変わってくるはずです。諦めずに頑張ってください。
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