Web偏重の考えはちょっと待て

ここ最近学校広報の方でやたらとWebばかりに偏重した考えを持った方が増えているようです。この点は少し考えものと言えるでしょう。今回はその部分についてご紹介したいと思います。

Webは確かに重要。しかし、それは一部でしかないという事

私自身、メインのサービスはクライアントサイトの定期巡回によるメールサポートですので、まさにWebサイトの問題点を改善していく事を目的としています。となると、私が「Webに偏重するのはどうかと思いますよ」というのは少しおかしいのでは?と思われる方もいるでしょう。

実際には学生募集の羅針盤全体のコンテンツを読んで頂ければWebだけを重視しているわけではない事は理解できると思います。

もちろん、Webサイトの重要性が今後もさらに増していく事は私も否定しませんし、その通りだと思っています。しかし、その事と、今まで学校広報が積み重ねてきた施策を軽くみるというのとでは話が全く違うのです。

今までの施策は元よりきちんと行い、その上にWebというものも追加されたと考えるのがベターと言えるでしょう。

今も昔も変わらずに重要な口コミ

Webというものは便利で短期間に一気に宣伝できますし、周知してもらう事も可能です。それこそ無名な学校が広告を出せば、昨日までは自校を知らなかった方にも知ってもらう事が可能なわけです(いくらかかるかは別としまして)。

ソーシャルメディアについて言えば、うまくやればほとんどコストをかけずに多くの方に認知してもらう事も可能ですし、イベントなどの告知もできます。ただし、そんなにうまく行くものではなく、多くの学校広報担当がソーシャルメディアの活用についてはなかなか必勝法を見いだせてないと感じるのも事実です。

さて、ここで口コミについて少し掘り下げてみましょう。

ソーシャルメディアで自校の良い評判を知ったという方がいるとします。そして、もう一人、仲の良い友達から聞いて自校の良い評判を知ったという方がいます。

どちらがより入学に近い方だと思いますか?

これは経験で言っても、友達から聞いた方の方が入学に近いわけです。同じ良い評判を聞いたとはいえ、知らない方からの情報で知ったのと、仲良しの友達から聞いたのとでは、その話への信頼度が格段に変わってきます。

もっと具体的に言えば、オープンキャンパスに参加したAさんが帰ってから友達のBさんに学校の事を熱く語ったとしましょう。当然ながらBさんもその学校に興味を持つ(好感をもつ)わけです。

友達ではなく学校の先生からの話でも同じ事が言えます。自分が通う高校の先生から紹介された学校であれば興味を持つ可能性が高いわけです。

Webはとても便利ですが、全てとは言いませんが、友達などとの関係にあるような「強い信頼感」と言うレベルまではなかなかたどり着けないものです。たいていの人は知っている(信頼している)方からの情報はひいき目に見ますし、そうでない方の情報はやや疑ってかかります。それこそ今はWeb上にはアフィリエイトなども存在するわけですので、特定の商品などをほめる記事を読んでも疑ってかかる方も少なくないわけです。

Webも大事、しかし、アナログな戦略も大事

いろいろと例え話を書きましたが、Webが大事なのは分かります。しかし、アナログな戦略をおろそかにして構わないという事ではないのです。Webに力を入れればそれでOKのような意識だけは持たない方が良いという事です。

クロージングしかり、イベントしかり、最後は人と人とが関わってくるもので出願を決める方が多いわけです。

学校広報に必要なのは一部の施策に偏る事ではなく、幅広い接点を有効に活用できる素養です。もちろん、今後は今までのスキルにWebに関わるものも追加で数多く必要になってくるのは間違いないでしょう。

ただし、どういう時代になり、どんなに新しい方法が出来たとしても、それは一つの方法でしかなく、全てではないという事なのです。

Webは便利であるがゆえに、万能に感じる方もいるのかもしれませんが、Webがさらなる効果を上げるには、その根幹となるアナログな部分がしっかりしていてこそなのです。

偏重した考えだけは持たないようにしましょう。常に幅広い視点で広報施策を考えられる人こそが学生募集の減少を食い止められるのです。

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