広報責任者が成功事例を探している内はうまくいく事はない

今回は少し厳しい話をしたいと思います。貴校の広報責任者が学生募集の成功事例をネット等で探しているようであれば、貴校の学生募集がうまくいく可能性は低いと考えています。その理由をご説明致します。

成功事例を探す気持ちは理解できます

私自身、物凄く募集が厳しい学校にいた経験がありますので広報責任者が藁をもつかむ思いで他校の成功事例を探してしまう気持ちは理解できなくはありません。

そう言う意味では成功事例を探す行為そのものは仕方がない事だと考えています。しかし、そういう広報責任者がいる学校の学生募集がうまくいくとは私は考えていません。素直に考えれば打開策を探しているやる気のある責任者・・・と取れなくはありませんが、実際の所、そうではないのです。ずばり書きます。

既に自力で考える事を放棄した広報責任者

というようにしか私には見えないのです。そのため、私にはそう言う方が学校広報の責任者という立場である場合にはその学校の未来は暗いと考えています。

とはいえ、成功事例を知る事で応用できる事があるかもしれない・・・と考える方もいるでしょう。もちろん、それはその通りですが残念ながらたいていの方は成功事例を知っても応用などできないのです。理由は明白で、今成功している学校の多くは真似できないような事をやっている所が多いのです。どこでもすぐに真似できるような事であればそもそも差別化などできませんし、他校と比べて魅力的に映る事もないのです。それが出来たのは、学校の良さ(=ブランド価値)をきちんと捉え、その見せ方をとことん検討し打ち出したからに他ならないのです。

そもそも、成功例となる学校と貴校とで同じ強みや特徴というケースの方が稀なわけですので、そうなると真似しようもないのです。あえて真似できる所で言えば、例えば「うちは高校訪問に行った」や「イベントの見直しを行った」などのそういう大枠程度だと思います。

事例を探すなら貴校の事をとことん考える事

私自身が広報戦略を考える上でどこかの学校で実施した施策を調べる事はほぼ皆無です。理由は前述の通り真似しようにも重要な前提部分が違い過ぎるためです。それであれば、自校について(当然ながら自校の対象となる対象者についても)とことん検討する方がより具体的な広報案が出来ると考えています。

そもそも入学対象者に伝えるべきは自校の事であり、他校の事は一切関係ないわけです。となると、考え方は極めてシンプルだと言えるのです。

  • 自校の何を
  • どういう風に
  • 伝える・見せるか?

と言う事につきるのです。他校の成功事例など中途半端に真似した所で同じようにうまくいく可能性の方が低いと言っても良いでしょう。そんな事を言い出したら、有名な起業家の真似をしたらみんなが優れた起業家になれる事になってしまうわけですがそんな事はないわけです。根本の条件が異なるわけですから真似しようにも真似できないのです。

だからこそ、学生募集に悩んでいる学校がやるべきは、ある程度の基本をおさえた状態で自分の学校をきちんと理解する事なのです。

実際には長くその場で働いている事でかえって見えなくなっている重要要素などもあるのです。そういうものに気づき、生かす事が出来ればもしかすると起死回生の戦略が生まれるかもしれないのです。全ての答えは貴校にあるのです。

基本をおさえるとは?

先ほど少し書かせて頂いた「基本をおさえる」という事について少し説明致しますが、学校がそもそも求められる根本理由というのがいくつかあると思います。例を挙げますと、以下のようなものがあります。

  • 何のために学校に行くのか?
  • どういう学校で人は学びたいのか?
  • その学校で何を目指すのか?
  • どういう人から学びたいのか?

学生が集まっていない学校は実際の所この根本となる理由部分が弱い所が多くあります。教育そのものや教員に難があるなどです。あるいは通っている学生の質が悪く、騒々しくてまともに授業を受けられない所もあるでしょう。

そんな所にわざわざお金(大金)を払って学びに行くと思いますか?そんなはずはないのです。

今は昔以上に進学先を選べる時代になっています。そういう時代にあって中途半端な学校は淘汰されて当然なのです。

貴校が生き残るためには、まず学校としての基本的な体裁を整えその上で貴校の独自性を検討し、それらを対象者に分かり易く伝える事から始めなくてはいけません。他校の成功事例に頼る時間があるならば、まずは根本から見直していく事をお勧め致します。

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