よくある強みの表現を本当の強みにする練習
今回はどの学校でも必須の強みのアピールについてその表現方法を考えてみたいと思います。同じ事を伝えるにしましてもその表現方法が悪いと強みであると感じてもらう事はできません。本当の強みとするためにはどう伝えれば良いのでしょうか?
同じ言葉でも事実は異なるという話
強みサンプル1:授業は少人数制
この言葉ほど幅広く使われているものもありません。実際に多くの学校が「少人数制で学べる」事を強みとしているわけですが、その中身はかなりの開きがあります。そしてどちらにとっても学校側からすれば嘘ではないのです。
実際にこの言葉は誰もが知る大きなブランド校でも使われていますが、数百名の授業をやっているところからすれば数十名の教室は少人数制にあたります。まさに相対的に見て少人数なのです。中小規模校がこの言葉を使う場合には本当に少ない時は一桁です。まさに絶対的少数と言えます。
しかし、いずれの学校でも「少人数制」と言う言葉を使うわけです。実際には何倍も異なるにも関わらず同じ言葉でアピールする事をどう考えるでしょうか?これは中小規模校からすれば勿体ない表現であると言えます。せっかくのアピールチャンスであるにも関わらずよくある「少人数制」で片づけているわけですから、言葉だけで言えば全く優位に立ててないのです。つまりこの段階では強みにならないという事です。
ではどうすれば強みになるかと言えば、より具体的な数値を盛り込むという事です。少人数と言う言葉を使うから同じ土俵になってしまうわけです。具体的に10名前後であれば「10名前後の少人数制授業」と書けば良いのです。さらにそこに言葉を少し追加する事で少人数制である事のメリットをよりリアルに感じてもらう事ができます。例として「10名前後の少人数制授業で疑問はその場ですぐ解決!」などです。
このように具体的に何がどう少人数制なのかを覚えやすい情報(=データ)と共に書く事で、どこにでもある強みが本当の意味での強みへと変わるのです。
強みサンプル2:就職率100%
これもよく使われている強みの一つでしょう。規模が大きくなれば100%は難しいと思いますが、この言葉を本当の強みにするにはこれ以外に何を伝えるかで変わってきます。そもそもこの就職率100%は既に高校の先生からみてもちょっと怪しいと感じる言葉と言えます。なぜなら何を基準にこの数値を出しているかがわからないためです。
就職率はいろいろな母集団で導きだせます。
- 就職希望者に対しての就職率
最も多いパターンがこちらで、100%を算出しやすい母集団と言えます。 - 卒業年次生全体に対しての就職率
物凄く正直な学校が利用するのがこちらで就職しない方もいるので100%の達成が難しいものです。ちなみに世間の厳しい言葉の中には入学数に対しての就職率を出すべき!というものもあります。退学者もありますのでこのケースではほぼ100%の達成は困難です。 - アルバイトも含めた就職率
アルバイトも就職扱いにして数値を底上げしているケース。パートや契約社員などの計算方法もまた学校によって変わります。「仕事に就く」のだからアルバイトでも数に入れるという事でしょう。 - 希望職種のみを対象とした就職率
他校を圧倒するために使うのはこちら。
学校がどういう数値で出すかについては完全なる統一方法が定義されてないためどうしても各学校の数値の信ぴょう性は微妙であると言えます(媒体によっては算出方法を決めていますが全ての媒体が同じではありません)。これを一般の方は知りませんので単純に100%とあると自分の希望の仕事につけると勘違いしてしまうわけです。
それでは強みとして認識してもらうためにはどうすれば良いか?と言えば、やはり正直に細かいデータを出す方が説得力があるでしょう。私自身いろいろな学校の就職率を見ていますが「これは説得力がある!」と感じた例としては「第一希望への就職率」を出している学校です。この数値を高い数値で出せるその学校は素晴らしいと感じましたし、これこそ強みと言えるものだと思いました。
現実的にアルバイトも就職扱いしてどこかで働く事が決まっていれば就職率に含める学校も多いわけですが、そういう学校は上記のような書き方はできません。100ではなくてもその数値が説得力のあるものであれば十分学校の強みとしてアピールできます。
強みサンプル3:〇〇年の伝統
なかなか難しいのがこの伝統を示す年数です。ブランド校であればこの年数は物を言いますが、それほどのブランド力がない場合にはこの歴史はそれほどの強みにはなりません。「〇〇年あるから何?」状態というわけです(決してバカにしているわけではなくそのメリットは何?と誰もが感じるという事です)。
基本的に学校に歴史がある事でのメリットを具体的に書いている学校はあまりありません。しかし、その歴史を強みとして出す場合にはその〇〇年がどういうメリットをもたらしてくれるのかについて言及しなくてはいけません。もちろん長く続いている学校はその歴史の中でずっと学生が在籍していたわけですので、そういう意味では選ばれ続けていた事は間違いありませんが、現時点ではそれも伝わるものではありません。
ではこの歴史をどう使うのか?と言えば、そこから派生するものをデータにするなどでしょう。歴史が長い事は即ち卒業生が多い事につながります。その卒業生をいろいろな視点でデータ化して、それをもって強みと感じてもらうというのが使いやすいと思います。どういうデータにするかはまさに卒業生にどのような方がいるかで変わってきますのでここでは書けませんが、少なくとも「〇〇年の伝統」と書くだけよりも、その歴史が裏打ちする事実を見せるわけですので本当の強みになりうると言えるでしょう。
表現はとことん武器にするために考える事
サンプル例を3つ程出しましたが、この例のようにどこでも使うような強みというのは他校と同じような打ち出し方をしてしまっては無駄打ちになってしまいます。強みというものはそもそも出願の決め手にするためのものですので、その決め手の効果を弱めては意味がありませんし勿体ないのです。
どういう風に見せれば競合校よりもよく見えるか?を意識しましょう。嘘は書いてはいけませんが、既にある事実の組み合わせで魅力的に見せる事は可能です。対象となる方が納得できる見せ方・表現を考えて本当の強みへと変えるようにして下さい。

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