学生数減少に悩む学校が予算を工面してでも見直すべきもの

学生数が減少すると否応なく広報予算は削られていきます。そうなると自ずと各広報関連物(各種外部メディア含む)にかけるコストも抑える必要が出てくるため質の低下が起こってしまいます。しかし、学生数が減少し広報予算が削られても質を落とす事で完全に学校の首を絞める事になるものがあります。

広報予算の減少により著しく内容が悪くなりがちなものとは?

学生数の減少と共に広報予算が削られる事で内容(=質)が悪くなりやすいものがあります。外部の媒体について言えば出稿数を減らすなどの「1か0」という選択肢となる事が多いため質が悪くなる事はそうはありません。そちらは単純に露出が減るだけです。これはこれでもちろん影響はありますが、それ以上に怖いのは「質が下がる広報物」なのです。

どんなに広報予算が削られても絶対に質を落としてはいけないものが二つあると私は考えています。それが以下の二つです。

  • 学校案内(メインパンフレット)
  • 学校Webサイト(公式サイト)

この内の学校Webサイトについてはそれまでにきちんとしたものを作っていれば、いわゆる更新部分の質が下がるだけですのでそれはそれで大きな問題ではあるものの、学校案内の質の低下に比べればカワイイものであるとも言えます(但し、ネット社会ですので益々重要度は上がってきています)。

よくある学校案内の質の低下のパターン

広報予算が下がる事で学校案内の質が下がる時によくある流れをご紹介致します。もしこの流れに思い当たる学校があれば、既にかなりの危険水域だと認識すべきですし、学校案内を「ケチったばかりに」学校の終焉を早めていると考えた方が良いと思います。

■学校案内の質低下の流れ

  1. 学校案内のデザインの変更がなくなり画像のみの差し替えが主な例年の改定になる
  2. 使用写真の撮影が減少し毎年同じ写真を数多く使いまわすようになる(あるいはプロの写真が減っていく)
  3. 完全に時代の違う写真が学校案内に「普通に」掲載されている状態になる
    →誰が見ても10年前に流行った服装や髪型など
  4. 外部に制作依頼を任せていたが内部で作るようにかわる(内製化)
  5. ワープロソフトで作ったものを印刷にまわすようになる

おそらくこの記事を読まれている学校関係者の方で、この中のいずれかに自分の学校が当てはまると感じた方もいるでしょう。番号が大きくなるにつれて学生を集めるのは極めて難易度が高くなると考えて下さい。

最も学校を知る事の出来るものを甘くみてはいけない

学校案内と学校Webサイトというのは、誰でも理解できると思いますが「学校の顔」となるものです。そのいずれかで学校の詳細を知る方がほとんどなわけです。それくらい重要なものさえも予算を削って半端なものを作ってしまっては学生を集める事などまともに出来るわけもないのです。そもそも、そんなものを出してしまっては学校にお金がない事(=つまり学校が危ないという事)をアピールしているようなものなのです。

第一印象が肝心というのは言うまでもないわけですが、イベントに参加しようと思ってもその手前で見た学校案内やWebサイトが質の低いものであればそもそも学校に行こうとも考えてもらえないのです。そのため、どんなに予算が削られたとしても何とかしてこの二つの予算だけは確保しなくてはいけません。

特に現時点で上記の3~5にあてはまる学校は今からでも管理職の方や経営者を説得してきちんとしたものを作るべきでしょう。

但し、ここで注意点があります。学校案内でもWebサイトでも同じですが安さだけで制作会社を選ぶのは絶対にやめて下さい。最低限、学校案内(学校Webサイト)の制作実績がある会社で納得できるものを過去に作っているところを選んで下さい。学校は特殊な業種ですので、一般的なお店や企業などしかやっていない会社では打ち出し方が分かっていない事がよくあります。

なお、学校案内の見直しと言う事であれば私の提携パートナーであるスクールプランナーの高倉聡氏はとても良いものを作ってくれるでしょう。学校案内(制作物)へのこだわりがとても強く、例え少ないページ数であっても学校の良さを最大限に伝わるように工夫してくれるはずです。尚、学校コンサルタントですので相談されるにしましても厳しい意見を言われる事は覚悟して下さい。

広報予算が減らされた時に質を落とさない対応策

そうは言っても予算がなければ何もできないという学校もあるでしょう。そう言う場合には下記の点を検討して見て下さい。

「学校案内のページ数を減らす」

今は大学などを始めとしてかなり分厚い学校案内を作る所も増えていますが、私はそんなに分厚いのは正直不要だと考えています。ページが多ければ多いほど本当に読んでほしい部分に気づいてもらえない可能性が高くなるため、ある意味逆効果であるとさえ考えています。

今あるページをそのまま続けようとするから予算が苦しいわけですので、ばっさり断捨離を行い本当に必要な事、知ってほしい事を中心とした学校案内に変えると良いでしょう。これを機会に学校案内のダイエットを行う事でかえって学校を今まで以上に理解してもらえるかもしれないのです。

何ページが良いか?というのは学校によって変わりますのでここでは言及しませんが、ページ数を減らしても残したいコンテンツをまずは検討し、そこからページ数を決めても良いと思います。

例として現在が64ページだとすれば、32ページ、16ページ、8ページなどと減らした場合にどの要素を残すかと考えるのです。

Webサイトについては基本のフォーマット部分はプロに依頼して、更新のみ学校でやるようにするだけでも予算はかなり減らせます。とはいえ、更新をする際にはある程度画像の知識などが分かっている方(分かってないなら本でも買って勉強してもらう)を担当にすると良いでしょう。

少なくとも、学校案内と学校Webサイトだけは素人感を丸出しにして予算がない事を丸わかりにしてはいけません。本当に学校の経営悪化を早めるだけです。

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