2018年問題-18歳人口大幅減少から始まる学校倒産時代
2009年以降の18歳人口は2017年まで横ばいの状態で安定していますが、2018年以降は減少傾向が進む事が予測され、教育機関にとってはまさに学校がつぶれる危機もありうる状況へと変わっていきます(2018年の18歳人口は約118万人。平成以降のピークは1992年(平成4年)の約205万人-文部科学省作成資料より)。私立のみならず地方の国公立大学までつぶれる危険性をはらんでいます。これを2018年問題(にせんじゅうはちねんもんだい)と言います。
18歳人口の益々の減少は現時点で学生募集に苦しんでいる学校にとってはまさに死活問題となるわけです。
そういう状況において生き残るために様々なアクションが取られると思います。予備校業界などでも再編が進むでしょうし、当然ながら大学・短大・専門学校なども何の策もなくこれを迎えれば学校経営そのものに多大な影響を及ぼす事は間違いないでしょう。
その時になってから戦略を練っていては既に時遅しであるわけです。なるべく早い時期に学校の立て直しをはかり、本当の意味で「学生に求められる学校」へと改革しなければいけないのです。学校がやりたい事をやるのではなく、求められている事をきちんと把握・理解して提供する事が重要です。
教職員の再教育、カリキュラムの見直し、ブランディングの再構築、各種募集体系の見直し、イベントの見直し、その他やれることはいくらでもあります。
学校が生き残るには最低でも多くの対象者層にとって「何らかの価値を提供する」ものでなくてはいけません。当然ながら将来につながる価値を提供しなくてはならないのは言うまでもないでしょう。
よく考えて頂ければ分かりますが、学校はそこに通う学生たちの人生に大きな影響を与える存在なのです。その影響をよく考え、それに見合った教育・サポートを提供する必要があるのです。
もはや学費分だけのサポートという時代ではないのです。
2018年問題の対応策
おそらく2018年問題への対応策を知りたいと言う希望を持った方もいると思います。しかし、個人的には2018年問題の対応策というのはそもそもナンセンスな考えだと考えています。
分かり易く言えば既に出生数が確定した状況にて、それを今から対応しようとしても子どもの数が増えるわけでもなく、あるがままに受け入れるしかないのです。私自身はこのような努力で変えられない事に頭を悩ます事は時間の無駄だと考えています。
とはいえ、多くの学校が対策を練っているのは間違いありません。グローバル化の推進などがその良い例でしょう。
例えば明治学院大学の国際キャリア学科などは原則的に授業は英語であり、英語による講義科目を合計57科目、演習科目を13科目設置し(2016年現在)、英語によって学べる科目を幅広く提供しています。
ここで2018年問題への対応がナンセンスだと言うのは、そもそもこれらのグローバル化などはそれらとは関係なく、あくまで学校の特徴としてあるべきものだからです。
つまり、2018年問題以前に、学校が生き残るためには特徴のあるカリキュラムである事がそもそも必要なのです。選ばれる学校になるために、どういうものを用意すれば良いか?カリキュラムは学校の根幹ですので、それを魅力的なものにする努力やアイデアが必要だという事です。これは2018年問題に関わらず、常に考えていなければいけない事なのです。
要は2018年が来るから云々などは関係ありません。どんな時代にでも生き残れる学校としての改革は常に必要なのです。
なお、危機に瀕している多くの学校は前述のようなレベルでのグローバル化は予算などの問題もありできないと思います。それであれば、今あるもので何ができるかを考えなくてはいけないという事になります。
とはいえ、ここで2018年問題=18歳人口の減少に際して、貴校が生き残るための方向性のヒントをいくつか書いておきます。
- この学校は「これが強い」と思われるような絶対的ブランディングの構築
- 学校教職員の人によるブランディング構築
- 学校に関わるモノによるブランディング構築
- 他にはない独自システムでのブランディイング構築
- 志願者の夢を叶える事を裏付ける圧倒的なカリキュラム構築
- その他
18歳人口減少でも勝ち残るにはどこで勝負するかの見極めが重要
18歳人口が減少する時代に学校が生き残るにはまず「どこで勝負するかの見極めが重要」だと言えます。他校がやっているからうちもやろうでは優位性など簡単に得られるものではありません。
それこそ予算がないのであれば、学校を見つめなおし、勝負できるものは何なのか?魅力あるものと感じてもらう事が出来る部分は何なのかを見極めなくてはいけないのです。
そういうベースがあれば少子化も恐れるだけのものではなくなってきます。進学先を決める立場から言えば、自分にとってその進学先は意味がなくてはいけません。言い換えれば意味を感じさせる、価値を感じさせる事ができれば入学をしてくれる可能性は格段に高くなるのです。
特に競合校との比較は必ずされるものです。競合校の強みや弱みをきちんと分析し、その中で自校がアピールできるものはないかを精査し、その上で打ち出し方を検討する必要があります。実際にはこの打ち出し方が勿体ない学校も多いものです。今ある魅力を価値あるものに感じてもらう打ち出し方を見つける事ができれば少子化になっても、「ここに入りたい」という方は常に存在するでしょう。
2018年問題への対応を考えるというよりも、継続して求められる学校であるためにはどうすれば良いかを考えましょう。
行動に移せなければ生き残れません
このページを読まれているという事は何らかの危機感を少なくとも感じているのだと思います。自校が存続できるのか?という不安。イベント参加者が減少し続ける現実、予算がどんどん削られていく事実、意欲を失う教職員、その他、学校が末期となってくるといずれも似たような様相を呈してきます。
しかし、そのような状況でも終わりではありませんが、行動に移せなければ生き残りはほぼ間違いなく無理だと思います。脅しているわけではありません。これが事実かどうかは今の貴校の状況を冷静に考えれば分かるでしょう。
貴方は今、危機感を持って検索し、このページを読まれています。つまり、心では何とかしたいと思っているわけです。残念ながら思うだけでは何も変わりませんし、憂うのは誰にでもできます。そして貴方一人だけが意識が高くても意味はありません。学校全体を巻き込んで変えていこうと思わないといけないわけです。
これを機会に「確実に出来る改善」を行動に移す事が出来るか?全てはここにかかってきます。数年後に後悔するか、あの時に行動して良かったと思えるかは全てこのタイミングやきっかけを生かせるかにかかってくると思います。
本当にこのままではまずい!と思われるのであれば、私でなくても構いません。第三者の視点で客観的に意見を出してくれる方に話を聞かれると良いでしょう。たいていの方は「第三者に意見を聞く事をお勧め」すると「お金がかかるから・・・」と二の足を踏みますが、意見を聞かれた後にはそういう意識は薄れていくはずです。思い切って話を聞いて良かったと思うでしょう。
いずれにしましても、いつものメンバーのいつもの意見だけをぶつけ合っていても、それほどの変化は訪れないと思います。
学生募集改善のポイント
このサイトに来るにあたり、直接検索エンジンからこちらのページへアクセスされた方も多いと思います。具体的に何をすれば良いかを知りたかった方がほとんどでしょう。ただ、学校が異なれば状況、競合、売りの部分、その他様々の要素が異なっているため「こうすれば良い」という事を一概には言えません。
そこでこれらのニーズに応えるために「学生募集改善のための11のポイント+α」というコンテンツを用意させて頂きました。ここで紹介しますポイントは条件が他校よりも悪い事を前提にそういう学校でも今から出来る事を紹介しています。一つでも多く手を付けられれば学生募集の改善は可能です。
無料でコンサルタントを試せます!(毎月限定)
もちろん会員体験後のしつこい営業は一切ありません!
メールコンサルティングでも変化を実感できるでしょう。