学校広報のどこに力を入れるべきなのか?

募集にとって大切な夏も後半となりました。現時点でのイベントや資料請求の状況である程度の出願数の見込みが立つ学校も多いはずです。そして、その状況によっては焦っている学校も少なからずあるはずです。今回は学校広報においてどこに力を入れるべきなのかについて書かせて頂きます。

万遍なく手を広げる広報は失敗に終わりやすい

学校広報でやるべき事は実に幅広いわけですが、現実問題としてそれぞれの施策に万遍なく力を入れるという方法では効率が悪く、また結果にも結び付きにくいと言えます。ここでいくつか学生募集上のポイントとなる部分を考えてみたいと思います。

  • 公式サイトへのアクセスを増やす
  • 資料請求数を増やす
  • イベント参加者数を増やす
  • ブランディングを強化する
  • 出願率を上げる

言うまでもなくいずれも学生募集においては重要なのは間違いありません。しかし、力を入れる部分や目的を理解していないと実際の出願には結びつかないものです。一つずつ見ていきましょう。

どの施策が何に効果を出すかを考える

「公式サイトへのアクセス」が増えれば必然的にそこから派生するものに影響を及ぼします。例えば資料請求やイベント参加者など公式サイトへのアクセスが増えれば歩留まり的に考えれば数値が改善される事になります。通常公式サイトへのアクセスを増やすには分かりやすい所ではSEO(検索エンジン最適化)やWeb広告、そしてSNS経由などでも増やす事が可能です。但し、勘違いしてはいけないのは数を増やすだけを目的とするのはNGです。大切なのは「意味のあるアクセス」を増やす事なのです。

「資料請求数」を増やすには公式サイトへアクセスしてからの導線改善が肝となります。また公式サイト内の各コンテンツを充実させて資料請求をしたいと感じるくらいに学校の魅力を伝える必要があります。単純に「資料請求はこちらから」では弱い事になります。資料請求数が増えればおのずと次のアクションへ移りやすいですし、また学校としては個人情報が取得できる事からアプローチもしやすくなるため募集上プラスであると言えるでしょう。

「イベント参加者」を増やすには学校に興味を強く持ってもらうと同時にイベントへの参加意欲を掻き立てなくてはいけません。イベント参加者はある意味出願にかなり近い層でもあるため、この施策はとにかく重要である事になります。学校見学なども同様ですが、学校に来てもらうという事は大きな募集上のハードルを乗り越えた層ですのでこのあたりからは一括対応ではなく個の対応が必要となってきます。現在はデジタルツールに頼る事の多い広報ですがこの匙加減を間違えないようにしましょう。

「ブランディング強化」については一朝一夕で出来るものではなく時間のかかるものです。特にブランド力が弱い中小規模校においてはブランディングができるかどうかで将来の募集にも多大な影響を与えると言って良いでしょう。貴校をどういう学校として捉えてもらいたいのかを明確にし、それを実現するためにできる事を検討する必要があります。この点について間違えていると感じる手法としてはとにかく「楽しさばかりをアピールする」というものがあります。学校に行くのは楽しいに越した事はありませんが当然ながらそれが進学の主目的ではありません。楽しいだけをアピールする学校は見方を変えればそれ以外にアピールする部分がない事を露呈しているわけですから将来的には募集が厳しくなる可能性があります。ここでそういう学校広報担当者に聞きたいのは「貴方は楽しいを基準に学校を選びましたか?」という事です。決してそんなはずばないはずですので、楽しさを押し出している広報をされている学校は一度リセットして新しいブランディング施策を考えるべきでしょう。

「出願率を上げる」のは全ての学校が目指す所だと思いますが、結果から言えばここが一番最初に力を入れるべき部分です。中小規模校の場合アプローチできる対象者の母数が少ない事もしばしばです。さらに言えば今後ますます少子化が進むわけですから、その中から出願者を確保するとなると出願率を上げる事は最優先事項となります。資料請求数やイベント参加数が減少したとしても、それらの満足度を高め出願率を上げる事ができればカバーできるようになります。そのためには前述したように楽しいだけのアピールでは限界が来るわけです。貴校に入る理由を明確に打ちだし、貴校に出願する事に対して納得してもらうような広報を心がける必要があります。

中小規模の学校は少ない広報担当者でいろいろな施策に取り組んでると思います。しかし、全てにおいて力の入れ方が同じというのは効果的ではありません。将来の社会情勢も意識して出願率を上げる事を主軸に置いた上で広報施策の力の配分を考えると良いでしょう。

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