募集改善施策を開始するなら時期が重要

私は学校コンサルタントとしていろいろな学校のサポートを行っておりますが、私に依頼される時期(=募集改善に本格的に取り組む時期)というのはとても重要なキーとなってくると考えています。いつから始めても同じだろう?と考えている学校はそれこそ機会損失を招く可能性があります。

4月からのスタートで最大の効果を得られるのか?

4月は年度の始まりでもあり、学校コンサルなどに依頼して募集改善のための施策を開始するにはちょうど良いタイミングであると考える方は多いでしょう。そして現実としてこの時期に開始するケースはとても多くあります。

しかし、私の中ではこのタイミングはむしろ開始時期としては見方次第では「最も悪い開始時期の一つ」に入ると考えています。もちろんこれは私の考えですので他のコンサルタントからは「私にとっては問題ありません」という回答を得る事もあるでしょう。そのため本記事ではあくまで私の考えとしてお読み頂ければと思います。

この時期にサポートを開始するのがあまり向いていないと考える大きな理由は下記の通りです。

  • 募集で重要なツールである学校案内が既に完成している(あるいは中身が決まっている)ため、そこの改善ができない。
  • 年間イベントスケジュールが既に決まっており、その部分のテコ入れが厳しい。

私は今あるものをより良い状態にしていき、その積み重ねで効果を出していく手法を取るのですが、学校を理解するツールとして最重要の位置づけにある学校案内については4月の段階では変更ができない事がほとんどでしょう。本来はもっとこういう内容にすれば…のようなものがあっても変えられないわけです。そして年間スケジュールはこの時期には決めている学校がほとんどでしょうから、イベント日程を追加するなどは後からでもできるものの、メインのものは内容も含めて決まっているわけですので、この点も難しいと考えています。

募集改善で行う事とは?

実際に募集を改善するために行う事は多岐にわたります。学校案内の見直し、公式サイトの見直し、イベント内容の見直し、サポート内容の見直し、意識改革…その他いろいろとありますが、4月からサポートを開始した場合にはその年の募集についてはそれほどの変更ができないため、さらに次の募集を意識したアドバイスとなるわけです。もちろん最初から2か年計画なら構いませんが、コンサルに依頼される学校においては募集成功は急務であるケースが多く、そんなに待てないと考える方も多いものです。

私から言わせれば、ここまで何年も募集が悪化してきたものがほんの少しのアクションで上向くという事はなく、やはり根本から変えていかないといけないものも多数あるわけです。そのためには数か月で結果を出すというのは難しいのです。例として何年も変らなかった教職員の意識が数日で変わるわけはないという事です。もちろん実際には短期間でも結果を出す方法がないわけではありませんが(特に私のファン化戦略など)、数年単位で考えた場合には、きちんと先にベース部分を改善していく方が何倍も効果的であると考えています。それもあり、私は契約後半年間はファン化戦略のテキストをお渡ししないようにしています。短期間で結果を出してしまった学校がその後、それほど改善アクションに積極的ではなくなるケースもあるためそのようにしています。そのような学校はスタートこそ良くても、変に自信を持ってしまい、その後の改善アクションが続かないため頭打ちになってしまうのです。

学校改革を始めるベストな時期は?

それではいつから始めるのが良いでしょうか?再度書きますが、これはあくまで私の意見に過ぎません。物凄く長い目で見るならもちろん2か年計画という事で4月からでも構いませんが、それほど余裕がない中小規模校という事を考えれば9~10月くらいのスタートが最善であると考えています。その理由は下記の通りです。

  • 次年度の学校案内の制作を始めていないため、学校案内の見直しができるタイミングである。
  • 夏のイベントの結果がある程度出ている事により、その年に行ったイベントの見直しを具体的に検討できる。
  • 学校の根幹に関わる部分(コアメッセージなど)を変える場合にも考える時間的な余裕がある。
  • 8月のイベント後のため、それらがあまりうまく行っていない場合には危機感を感じている時期でもあり意識改革がしやすいとも考えられる。
  • 次年度の年間スケジュールの見直しができる(実施イベントの大幅見直しなど)。

言うまでもなく9~10月スタートでその年の募集で大きな結果を期待するとなると無理があるのは前述の通りです。4月開始に比べてさらに年度末までの期間が短いですし、何と言っても「夏」という学校にとって最重要な時期が終わりかけているわけですから、このタイミングでの開始でその年の募集結果での成果を目的にするのは限界があるでしょう。

もちろん9~10月開始でその年の募集に全く効果がないわけではありません。Webサイトの改善などはそのタイミングでもできる事は沢山ありますので、それらが効果を発揮する事はあります。とはいえ、やはり根幹部分を変えられる時期ではありませんので、基本的にはその先の募集を見据えたものとなるでしょう。

学校を変える事は簡単ではありません。教職員の方が心の中では「こうした方が良い」と感じていても、学校を変えられないケースは多いはずです。それくらい学校が変わるという事は大きなエネルギーが必要ですので、募集を改善したい場合にはとにかく全員が一致団結して本気でかかる事が重要です。

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