新たに高校訪問を始めようと考えている学校にありがちな勘違い
学生募集状況の悪化に伴い、これまでは実施してこなかった高校訪問を検討する学校は多いものです。今回は新規高校訪問検討にあたってのありがちな勘違いについてご紹介したいと思います。皆さんが思うほどには甘いものではないのです。
高校訪問へのありがちな勘違い
順不同にて高校訪問をこれから開始しようと考えている学校にありがちな勘違いをご紹介したいと思います。なお、下記に紹介するものはいわゆるブランド校には該当しない話です。中小規模校かつブランド力が弱い学校(専門学校含む)でこれまで高校訪問をしてこなかった学校についての話となります。
- 高校訪問のアポイントなんか簡単であるという勘違い
これはよくある勘違いです。特に専門学校などは高校訪問先の選定を間違えるとかなり難易度が上がると言っても良いでしょう。質の良い学生を獲得したいという思いから、自身の学校への進学実績がほとんどないような学校を訪問先として選ぶケースもあるわけですが、そういう場合、アポイントを取ろうとしてもなかなかOKが出ない事もあります。進路の先生があれこれと理由をつけて「今は忙しくて難しい」と言われる場合には正直見込みがないと判断して他の学校への訪問に時間を使うべきでしょう。 - とにかく数を回ればそれだけ効果が出るだろうという勘違い
高校訪問失敗例の代表的なものです。結果を出すために訪問先を多くする学校がありますが、中小規模校であればこれほど意味のない事はありません。訪問数が多いという事はそれぞれの高校で話をする時間があまり取れない事になります。結果として先生との信頼関係を築く事が出来ないため、ただの自己満足で終わってしまいます。 - 進路の先生と会えばいい感じに話は進むであろうという勘違い
高校の先生から信頼されているような学校の方が訪問するのであれば別ですが、初めていくような学校の場合には(それこそ今頃になって)先生から話題を振ってくれるだろうなどというのは幻想です。また、いきなりビジネスライクに会話を始めても盛り上がらないものとなってしまいます。本題に入る前にどういう話題で興味を持ってもらうかがポイントとなるでしょう。 - 進路の先生はみんなやる気があるだろうという勘違い
多くの進路の先生はやる気はあるものの、輪番制で仕方なく進路担当になってしまった先生もいるものです。そして時としてそういう先生の中には驚くほどやる気がない方もおられます。私自身も一度だけ経験がありますが、最初から最後まで上を向いている先生がいました。これはもう「はやく帰ってくれオーラ」を出しているわけですが、どんなに話題を用意していたとしても、一切の話を聞く気がないような方がいるのも事実です。そういう学校への訪問は時間の無駄ですので他の学校へ時間を割くようにしましょう。 - 教職員総出で高校訪問にあたるべきという勘違い
これまで高校訪問をしていなかった事もあり、一気に攻勢をかけるべく教職員全員に担当を割り振る学校もありますがこれは好ましいものではありません。何故なら訪問先の先生への質問に答えられない可能性があるためです。募集や入試に関する事が話題の主となる事が多いのに、そこに詳しくない教員が行っても回答できないという事になってしまいます。このような状況はかえって信頼感を下げる可能性がありますので訪問担当者は精査するようにしましょう。 - 高校訪問に行けば募集が変わるはずという勘違い
おそらく新規で高校訪問を検討する学校の多くはこのような考えであると思います。高校訪問へ行けば直接生徒の皆さんに紹介してもらえるので出願数も増えるはず!というわけです。これについては実際に高校訪問に行けば分かりますが、本当に甘い考えであると言わざるを得ません。高校訪問ほど即効性のない施策もないと言いたいくらいです。元より私は高校訪問を否定するものではありません。きちんと高校訪問というものを理解して行う場合にのみ効果が出るものだと考えて頂きたいのです。高校訪問は継続して訪問し、担当高校の先生と長い年月をかけて信頼関係を築いていく。その結果として「もしかすると」生徒さんに紹介して頂けるかもしれないものです。1回や2回それこそ「新参者」の学校が訪問したくらいで紹介などしてくれる事は余程の条件が揃わない限りは期待しない方が良いでしょう。忘れてほしくないのは「競合校」はもっと前から訪問してるかもしれないという事です。長いつきあいのある学校と、最近現れた学校のどちらを紹介するか?と言えば考えるまでもないでしょう。たいていは理解度の深い学校を紹介するものです。これから高校訪問を開始するという時点で既にスタート地点が後ろの方にあるという事を意識してください。
いろいろと書いてきましたが、これ以外にも様々な高校訪問への勘違いはあります。ただ、学校コンサルタントとしての私の意見で言えば、募集がうまく行かないから高校訪問へ行く…というのは極めて短絡的であり、また意味のないものだと断言します。募集状況が悪いのは入学したいと思えない理由があるからに他なりません。あるいは入学したいと思える理由がないのです。そういう学校がそれらの課題を放置したまま高校訪問を始めたとしてもベース部分が問題なわけですから効果など出るわけもないのです。私のコンサルでは間違えてもいきなり「高校訪問を始めましょう」などとは口が裂けても言いません。学校の問題を改善した上での訪問であれば意味が出てくると思いますが、決して優先度の高いものではないのです。この点の優先順位を間違えないようにしましょう。
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