学校のAI利用についての所感

ここ最近AIという言葉を聞く事が多くなったと思います。それこそ2024年になって一気にAIが生活の様々なところに入り込み、ビジネスにおいても便利なAIツールが出てきました。当初は様子見だった方の中でも少しずつAIツールを利用する方が増え、業務によってはAIありきのものも出てきています。さて、そんな中、私のAI利用についての「現在の」考えを記録しておこうと思います。今回の記事はあくまで「今」の気持ちのため将来的には大きく変わっている事もあるでしょう。

AIにはらむ問題はまだ多数残っている

AIはとても便利ではあるものの、生成されるものはこれまでのデータを利用したものです。そのためどうしても利用する分野によっては著作権の問題が絡みますし、また著作権が絡まなくても心情的に拒否反応を示される事もあります。

例えばデザインの専門学校がもしAI画像を使ったポスターを使ったりした場合には炎上する可能性があるわけです。そもそもクリエイティブな人材を育てる学校が他人が作ってきたデータを元にして作られたデザインを利用するというのはクリエイター育成の学校としては矛盾するというわけです。

またAIデザイナーなる言葉がありますが、そもそもプロンプト(指示語)を駆使してデザインをする方をデザイナーと呼べるのか?という認識の方もいるでしょう。これらは一例ですが、AIに対しての認識は個人個人で大きく変わるため、現時点でそれを大々的にビジネスで利用するというのはリスクもあるのです。

そうは言ってもAIは便利ですし、また現状を踏まえれば今後さらにAIが生活に浸透し、AIなしでの生活が考えられなくなるという事態になってもおかしくないでしょう。

学校におけるAI活用

前述の通り、学校の分野によっては利用法次第でかえって逆の宣伝効果となる事もあるわけですが、人がやる業務をサポートする意味で利用するのは問題ないと考えています。

例として「Gamma」というAIツールがあります。このツールはプレゼンテーション(ウェブサイトなども)を作るものですが、とにかく驚くレベルで高性能です。学校での使い方で言えば、例えばオープンキャンパスなどで学校紹介のプレゼンテーションをする事がありますが、その資料を作る事が可能です。

使い方も簡単で、プレゼンテーションで使うテキスト(本文)を指定して作る事もできますし、既にあるコンテンツをインポートしてスタイル(デザイン)を変える事もできます。また特定のURLを指定してそこから作る事もできるのです。これがほんの短時間でできるわけです。広報予算が少なく外注して素敵なデザインのプレゼンテーションを作れない学校などはこういうツールを利用する事で見栄えの良いものが出来るのです。こういう使い方であれば大々的に外部に出すものでもないためリスクは少ないですし、またこれらの作成に使う時間を他の業務に割り当てる事が可能となります。

人がやるべき仕事の時間を増やすためにAI利用をするのがお勧めです

クロージングなど学校広報においては「人が」やる事が多数ありますが、そういう人の要素が大きい業務への時間を増やす、あるいは効果を上げるためにAIを活用するのが今はベターであると考えています。

AI利用にはいろいろとこだわりも考えもあると思いますし、私自身、コンサルタントとして「AIになど負けないぞ!」という考えではあるものの、全てを否定する必要はないと考えています。利用できるところは利用し、人がやるべきところに時間を使う…というのが現時点では得策であると考えています。

最近はクライアント向けのメルマガでもAIツールを紹介する事が増えてきました。利用に関してはクライアントにお任せしていますが、AIが出来る事を知っておく事も今後の広報担当には必要であると考えています。

おそらく10年後(実際にはそれほどかからないと思いますが)には学校広報業務の中でAIが占める業務は格段に増えていると思います。今はその過渡期となりますが、上手にすみわけをしていく事をお勧めいたします。

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