高校訪問のみを打開策と考えると危険です
学生募集の状況が悪化するとたいていの学校で思いつくのが高校訪問です。特に今まで高校訪問を行っていない学校にとっては未知数ではあるものの、現状が「0」と言う事もあり期待感が大きい可能性の一つと感じるようです。とはいえ、現在まで高校訪問を実施していない学校の場合には何らかの行かない理由が存在していたはずです。例として一度やってみたが効果を感じられなかった、訪問するマンパワーがなくて行きたくても行けないなどのようなものです。そういう学校が打開策として高校訪問のみに注力するのは私自身は危険であると考えています。
学生が集まっていない原因に目を背けた広報戦略では効果が小さい
いきなり本日のまとめのような見出しをつけましたが、まさにこの言葉に尽きると考えています。
「学生が集まっていない原因に目を背けた広報戦略では効果が小さい」
高校訪問以外にも学生募集対策として取れる選択肢はいろいろとありますが、どのような施策であっても学生が集まっていない原因に目を背けた広報戦略では効果は上がらないものです。
ここで考えて頂きたいのが高校訪問に何故行くのか?という事です。その根底には現時点で進学先が決まっていない方に直接アピールできれば出願してもらえるかもしれないという意識があるはずです。普通に考えればこの思考は極めて学校にとって都合が良く、また「出来すぎた理想」である事は間違いありません。
もちろん高校訪問の可能性を否定するわけではありません。高校訪問に行き、まだ進学先を決めていない方に貴校の学科構成がぴったりはまり、さらに高校の先生へのアピールもうまくいき、その上で生徒さんに紹介してもらえればうまくいく可能性は0ではありません。そもそも訪問しなければ高校の先生が生徒さんに紹介する可能性は著しく下がる事になりますので、行くか行かないかで言えば行く方がプラスなのは間違いありません。
しかし、今まで高校訪問をしてこなかった学校が考えるべき事があります。競合校も訪問しているかもしれないのです。むしろ競合校はずっと前から訪問しているかもしれません。さて、貴方が高校の先生ならどちらを紹介するでしょうか?言うまでもなく知らない学校よりも良く知っている学校の方が紹介しやすいのです。こんな事はシンプルに考えて当たり前の事だと思います。
だからこそ今から高校訪問を始めようと考えている学校は「今だけ」を見据えるだけでなく将来も見据えた行動を起こすべきなのです。高校訪問は元々継続する事で効果が出やすいものです。今年は効果がなくても毎年の積み重ねでじわじわと効果が出てくる施策の一つなのです。
それを理解した上で今後にも繋げるためにも学生が集まっていない原因を直視した対策を検討する必要があるのです。
問題の放置は負債の貯蓄に他ならない
学生が集まらないという事は100%と言って良いレベルで集まらない理由や原因が存在します。その中にはどうにもならないものもあるでしょう。しかし、どうにかなるものもあるのです。全てに対処できないとしても一部を対処する事で「貴校を選ばない理由」が「許容範囲」へと変わるかもしれないのです。しかし、そこに手を付けなければ確実にその「入りたくない理由」はその後継続して残り続けるのです。
私のコンサルティング手法でベースとなっている考えがあります。
「マイナス要素は底上げして目立たないようにし、プラス要素は顕著に目立たせる」
もちろん言うほど簡単な事ではありませんが不可能な事ではありません。マイナス要素をプラスにまで持っていければ言う事はありませんが、さすがに高望みすぎますので目立たないレベルまで持っていくのです。その上でプラス要素をより目立つようにすれば貴校は今よりも「入りたい学校」に見えるはずです。
問題となるマイナス要素の存在は厄介であり、時として魅力的な多数のプラス要素全てをひっくり返す事さえあるのです。例として最近よく聞く炎上企業の話を思い浮かべてみてください。本来は良い商品を扱っていたとしても、大きな問題が起こる事で経営が傾く事もあるわけです。学生募集もこの点は変わりません。問題を放置して学生確保のための施策だけを行ったとしても効果は上がりにくくなるのです。しかも改善するまでずっとつきまとうわけですから厄介なものです。
広報としての優先順位を考えましょう
広報戦略というものは単一の施策だけを行うものではありません。それこそ複数の施策を同時に動かす事が普通でしょう。但し、その中での優先順位を間違えてしまうと思ったような結果にはならないのです。
今回の話で言えば、マイナス要素を残したまま高校訪問を始めたとしても「学校に入りたくない理由」が残っている学校に入学してくれる方がどれくらいいるか?という話になるのです。
その逆に諸問題を改善した上で高校訪問を始めるという事をイメージしてみて下さい。訪問時も自信を持ってアピールできるようになりますし、その頃には口コミも改善されているかもしれません。
私の仕事はクライアント校のWebサイトを巡回して問題点を見つけ、それに対する改善行動を起こしてもらう事にあります。今の時代、公式サイトは学校を映す鏡のような存在ですが、そこに問題があればそれだけで学校のイベントへの参加や資料請求を考える方も減ってしまうのです。また、公式サイトを改善するという事はそれに関わる実際の学校も改善する事に繋がります。Webサイトだけの話ではないのです。学校を変えるためにもWebサイトを改善するのです。
小さい問題も含めれば常に何らかの改善すべき要素は残されています。それを常にベターな(=今よりも良い)状態にもっていく事で少なからず学生募集は上向きへと変わっていくようになります。
今からでも遅くはありません。学生が集まらない原因を直視し、その改善アクションを取るようにして下さい。
◆著書一覧

学生募集アドバイザーの亀田泰史です。抱負な学校広報経験を元に、コストパフォーマンスの高いメールコンサルティングで貴校の学生・生徒募集広報を加速させます。驚くほどの可能性を見出す事ができるでしょう。世にも珍しい無料体験可能なコンサルタントです。コンサルティング体験ご希望の方は無料会員プランをご覧ください。
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