改善アクションは連動するものを実行する事
学生(生徒)募集の状況を改善するためにいろいろな施策を検討している事と思います。ここで何をするべきか?と悩んだ時に分かりやすい指標があります。中小規模校などの場合、改善をすると言っても残された時間はそれほどなく、実行する改善策を間違えればさらに悪い結果へと繋がりかねません。優先するべきは何かを考えて改善アクションを実行しなければ、さらなる危機を免れないでしょう。
改善アクションは連動性のあるものを検討する事
現状を単純に改善するという視点であれば、できる事ややるべき事はいくらでも存在します。例えば資料請求数が減少している状態であれば、広告費を増やして力業で資料請求数を増やせば良いわけです。しかし、本当にそんなアクションで良いのでしょうか?もちろんこれに意味がないとは言いませんが、今の状況で優先してやるべき事であるかと言えば私は「NO」と答えるでしょう。なぜなら広告費を増やす事には次への連動性がないからです。ここで言う連動性とは複数の要素が相互に影響し、良い意味でそれぞれがさらに良い状態で機能する事を指しています。
深堀りをしてみましょう。広告費を増やせば歩留まりの観点から行けば資料請求数は増加する可能性が高くなります。広告を見かける頻度や場所が増えれば気づいてくれる方も増えますので、興味を持ってくれる方が増える可能性は大であると言えます。
しかし、ちょっと待って下さい。広告を増やすだけでは他の要素へ「分かりやすい繋がり」を作る事が出来ません。それこそ広告費を増やした事を知っている担当者くらいしかそのアクションを知る方はいないかもしれません。
そもそも出願数を増やすのが重要なわけですが、学校に入らない理由なども一切無視したアクションのため、最終ゴールである出願数がどれくらい増えるかはかなり微妙であると思いませんか?ある意味何も変わってないのです。こういう施策については私は優先順位は低くて良いという考えです。一時的なドーピングのような施策では将来的にたいしてメリットなどないのです。
意識すべき連動性とは?
では連動性とはどういうものを意識すれば良いのでしょうか?
分かりやすい例として言えば、前回のブログで書いた「教職員の意識改革」などがこれに当てはまります。ある意味最上位レベルで連動性の価値が高い施策であると言えるでしょう。教職員の意識が高まると他にどういう影響が出るでしょうか?思いつくものをざっと並べるだけでも他への影響が大きい事が分かります。
- オープンキャンパスの質が上がる。結果として参加者の満足度も上がる。
- 学校の普段の授業への満足度が上がる。結果として良いクチコミが生まれる。
- 教職員から活発な意見が交わされるようになる。結果として建設的なアイデアが生まれやすくなる。
- 改善アクションを積極的に取るようになる。結果として多方面へその効果が表れる。
いかがでしょうか?改善アクションの中でも最強格と呼べる教職員の意識改革はこれだけで学校を底上げすると言っても過言ではありません。これ以外にもここまでの連動性ではないものの効果を発揮するアクションはあります。
例えば学校案内や公式サイトの見直しです。こちらの内容がよりよくなってくれば、それに負けないような学校にしたいという意識が生まれます。実際のところ、学校案内に書いている内容と実情が異なる学校は沢山あります(もちろんこのケースでは学校案内の中身が驚くほど美化されているという事です)。そういうものに負けないように自らを律するようになるかもしれません。ただし、これについては個々の教職員の意識にもよりますので、やはり全体の教職員の意識改革以上の「募集対策」はないと私は考えています。
広報担当者は第三者が絡む改善アクションを好まない
これはいろいろな学校で長らく働いた私の経験での話でもありますが、広報担当者は他人が絡む改善アクションにはあまり手を出したくないと考える傾向があります。理由はシンプルに「面倒」だからです。自分だけで解決するものであれば自分の裁量で決めれば良いわけですが、他人が絡むと簡単な事でも文句を言ってくる人がいるなど(しかも学校によくある話)余計なストレスを抱え込む事になるからです。実際、こう言っては何ですが学校という職場には面倒な理論武装をした方が多いと実感しています。私からすれば「そんな理論はどうでも良くて、今、学校はシンプルに学生を集めないとまずい事になる」わけです。おそらくこういう状況の広報担当者は少なからずいると考えていますが、だからこそ教職員の全体的な意識改革に成功すればその学校の募集は確実に上向くと考えています。
「そこまでは難しい」という学校もあると思いますので、無理強いはできませんが、少なくとも何らかの改善アクションを実行する場合には、他の要素への良い意味での連動性のある施策を行うようにして下さい。せっかく時間をかけてやるわけですから、いろいろな相乗効果が見込める方が当然ながらメリットは大きいのです。
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