学校広報担当者と学校コンサルタントは何が違うのか?

学校広報担当者の中には「こんなに学校の募集状況が酷いのだから学校コンサルタントに頼んだ所で結果など出るはずはない!」と考えている方もいるでしょう。これは正解でもあり不正解でもあります。学校コンサルタントも人ですから必ずしも100%の結果を保証できるわけもありません。では学校広報担当者と学校コンサルタントは何が違うのでしょうか?

学校コンサルタント?

学校コンサルタントとは言え学校コンサルタントの多くは学校広報経験者ですので(大手コンサル会社の一部社員は大学卒業後そのまま社員としてコンサルタントになっているため除く)そういう意味では今学校で広報業務にあたっている方々と同じような立場にいたものです。

私も言うまでもなくいろいろなタイプの学校での広報経験があります。私の場合には自分の職務経験だけでも予備校の高校生クラス担当(入試データ分析も担当)、複数の専門学校そして社会人スクール、他で働いてきました。同じ広報をやるとしても学校のカテゴリが異なると驚くくらいやる事は変わってきますし、いわゆる「売上(=出願)」に対しての厳しさも段違いに異なります。そして、これらに加えてさらに多くの学校(及び一般企業)に対してのコンサルティングを16年以上行っていますので、自分のカバー範囲はそれに応じて広くなっている事になります。一つの学校で経験出来る事は例え役職が上がったとしてもある程度限界がありますが、様々な学校、会社での経験はそれに勝る経験となります。もちろん転職などを勧めるわけではありませんが、コンサルタントと言う立場で言えば、いろいろな経験は自分にとって有用であったと考えています。

学校コンサルタントは学校広報担当者と何が違うのか?

最初に書いておきますが私が全ての学校コンサルタントを知っているわけではありませんので、ここで書く事は全ての人に当てはまるわけではありません。その点はご了承下さい。

学校コンサルタントが学校に入ると何をやるか?と言えば、契約内容にもよると思うのですが募集戦略の策定、問題点の発見や改善、伸ばせるところの改善、訪問コンサルタントであればこれに加えて各種研修実施による教職員の意識改革であると思います。

学校広報担当者との大きな違いは、やはり学校広報の経験値が多いためいろいろなパターンにおける対応策を知っているという点ではないかと思います。例えば今「イベント参加からの出願率が悪い」という問題があるとして、それに対しての改善策のパターンを複数持っているという事です。その対応策を提案し実行していただく事で現在の状況を改善していく事になります。当然ながら募集がまずい学校の問題点が一つであるわけもなく、複数の改善策を同時に動かしていく必要が出てきます。

まずは戦略としてどういう方向性で改善していくのか?そしてその戦略において結果を出すためにどういう戦術を具体的に実施するのかを策定し行動に移していきます。大手コンサルティング会社の場合にはいろいろな専門を持った方を複数送り込み、一気に学校改革を進めていく事もあります。

私の場合にはメールコンサルティングかつ一人コンサルですので少し方法は異なりますが、問題点を探し改善アクションをどんどん進めていくのは変わりません。提案する施策はそれこそ契約期間が長くなるとかなり膨大かつ広範囲なものとなります。

コンサルタントの大きな強み

学校の方がどんなに頑張っても勝つ事ができない強みがコンサルタントにはあると考えています。それは発言の自由度です。これは説明の必要もないと思いますが、私のような学校コンサルタントはアドバイスをする際にいちいち忖度したような発言はしていません。学校を良くするためにはそれこそ正直に問題点を伝えて改善行動を起こしてもらう必要がありますので「これは言うと気分を害すだろうか?」などと気にしていては何もできないのです。そのため私は契約時に「何を言っても受け入れる姿勢」を求めています。そもそも悪い事の指摘をするのが仕事ですので気分が良い話をするわけではありません。そのため、最初から真摯にアドバイスを受け入れられないなら契約はしないでほしいと伝えています。私はクライアントと契約した場合にはその学校の職員になったつもりで学校を再生するための方法を多数考えます。当然ながら耳の痛いアドバイスもあると思いますが、そういうものでも遠慮なく伝えるようにしています。実際には無料会員プランでも同じ事を伝えていますが正直に意見を伝えると気分を害す方もいます。そういう学校はコンサルタントに依頼するのは本当に向いていないと思います。

この点を学校広報担当者で考えた場合はどうでしょうか?まず広報担当者の職員歴が短ければ遠慮して思っている事を言えないという事もあるでしょう。いや、実際にはそんなケースばかりなのです。またトップの力が強すぎる学校も多くあります(特に同族経営の場合にはこのケースが多い)。こういう学校ではいつも周囲(管理職)がトップのご機嫌を伺っているため良い提案など出てこないのです。トップが気に入る発言しかしないのですから学校が良くなる事はないのです。余程有能なトップでない限りはトップダウンの学校経営はお勧め致しませんしあまりそういう学校のサポートもしたいと思いません。

学校コンサルタントに依頼すると学校は本当に変わるのか?

最初にも書きましたが100%の成功保証はできません。いや、正確にはそんな保証はしたくないのです。これは自信がないとかの話ではなくそんな保証をすれば学校の方が手を抜くからです。例えば私がサポートすれば100%、在学生がうなぎのぼりで増えていきます!と言ったら手を抜きませんか?私はそんな状況を作る気がありません。そもそもそういう学校は契約終了後に元の質に戻ってしまいます。

私が良く契約前の学校にお伝えするのは「今よりも明らかに学校はよくなります。」という事です。それもそのはず私の基本方針である「ベターの方針」は今よりも良くするためのアドバイスしかしないためです。そしてその「ベターな状態」が積み重なる事で募集に数値として表れると考えています。

例として学校内の掲示物が整頓されてなく汚ければ、綺麗に貼りなおしましょうというのも一つの「ベター」なのです。汚い学校は学校見学者への印象がとても悪いわけですが綺麗に並んでいれば好感を持たれます。これだけでも募集にはプラスポイントなのです。ここにさらっと書いていますが、実際にはこの印象の変化だけでも募集は変わるのです。

ボタン一つで募集を成功に導くような魔法のボタンはありません。しかし学生募集を改善するためのいろいろなボタンを学校コンサルタントは持っています。もちろんそのボタンには大きなものや小さいものがあり効果に差があります。いつもお伝えしている私のファン化戦略は私の持つボタンの中でもかなり大きなものです。ただ、これを実行するにはそれが出来る土壌を育てないといけないためすぐには教えていないのです。

定員割れをしてからの期間が長い程、改善アクションの効果が下がるのは間違いありません。その理由は「人気がない学校=悪い学校」というブランディングを学校自身がしてしまっているからに他なりません。そこからの脱却はこれまでの学校広報の焼き直しではまず難しいでしょう。学校が変化を受け入れる必要もある事を最後に付け加えておきます。

貴校がもし本当の意味で「悪い学校」ではなく「良い学校」と自負しているならばまだ逆転の可能性はあるはずです。しかし、今まで通り貴校の同じメンツだけで対策を考えるのであればそれも難しいかもしれません。

◆著書一覧

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学生募集の流れを変える「私の思考法」
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