今からでも教職員の意識改革を始めよう

学生募集がうまくいっていない学校にとっては何をやれば良いのかと焦燥感ばかりが先走っている事でしょう。実際にはどういう状況の学校であっても真っ先にやるべき事というのは変わりません。それは広告を出す事でも高校訪問に行く事でもないのです。最も大事なのは学校の根幹である教職員の意識を改革する事であると言えるでしょう。教職員の意識が低いままではどんなにコストをかけてアイデアを実行したとしても「質が悪い」中でのものですので期待ほどの効果など生み出すわけもないのです。

学校再生の最低条件

そもそも論を書きますが、教職員の意識改革をするべきと言っても即効性のあるものなどあるわけはないと考える方は多いはずです。何故なら、簡単にできるくらいならばどの学校もすぐに手を付けるはずですし、やる気のない教職員の対応に困る事もないのです。その説は正直正しいと思いますし、教職員の意識改革が済む頃まで待っていてはそれこそ学校は廃校寸前に追い込まれているかもしれません。

私への相談でも教職員でやる気のない人がいるという事で相談される方もおりますが、やる気のない人にやる気を出させる行為さえも無駄に感じている方は多いものです。なお、広報担当者がその該当者であった場合には最悪です。もはや学校が再生する道はほぼ絶たれたと言っても過言ではないでしょう。

私は学校が再生するには最低でも以下の条件を両方満たす必要があると考えています。下記は規模の小さい学校を例にしています。

  1. やる気のある広報担当者が1名以上いる事。なおかつ、他人を動かす事の出来るある程度の役職である事。
  2. やる気のある教員が1名以上いる事。なおかつ、他人を動かす事のできるある程度の役職である事。

この条件に当てはまる人材が貴校にはいるでしょうか?広報担当者、教員それぞれ1名以上のやる気のある方がいれば、学校の再生可能性はあると考えています。しかし、重要なポイントとしてそれぞれの方にある程度の強制力がなくてはいけません。例えば新卒の広報担当者にやる気があっても、長くいる教職員はその方の指示には素直に従うわけもありません。そのため、ある程度の力を持った方が該当者でなくてはいけないのです。

教職員の意識改革を行う最速方法とは

実際には私自身も経験した事がある効果的な意識改革の手法があります。こちらに関しては過去にブログ「教職員のやる気がない場合には共通の敵を作れ」で紹介していますが、このタイトルにもある通り、共通の敵を作る事で最速で意識改革を行う事が可能です。

私は独自の心理マーケティングをコンサルティングのベースとしていますが、この教職員の意識改革においてもこの手法は大きな効果を発揮します。

学校の教職員の思考を考えると分かりますが、ほとんどの場合、自分の慣れ親しんだ仕事のスタンスを変えられる事を極端に嫌うのです。学校の重鎮職員に新しい事をやるように伝えても、おそらくはかなりの確率で何らかの言い訳を言われて断られるはずです。これは既に構築された自分の仕事の流れを壊される事を嫌っての行動であると言えます。

ただ、この点がわかっているだけではだめなのです。募集状況が悪い学校は多くの場合、広報担当(事務方)と教員では仲があまりよくありません。募集状況が悪いのをお互いに相手の責任にする傾向があります。もうお分かりでしょうか?この状態、つまり教員と事務方が仲が悪い状況(=別の方向を見ている)では教職員の意識改革など無理なのです。もちろん研修など建前上のアクションを取る事で多少の変化は出るかもしれませんが、根本的な解決ではありません。

それを解決するのが「共通の敵」なのです。

前述の過去記事を読まれれば分かりますが、コンサルタントなどの第三者を学校に入れる事でそれが可能となります。コンサルタントは学内での「偉い人」などは正直関係ありません。悪いものをただすためならどんな役職の方にも改善を求めます。つまり学校教職員全員にとって「自分のスタンスを変える敵」となるわけです。面白いものでそういう方が出てくると、仲の悪い関係であっても休戦とばかりに手を取り合うものです。

なおこの段階で「そんなのはコンサルの営業トークでしょ?」と考えるならば、そういう学校はもう先が長くないでしょう。私が書いた事をイメージしその状況を想像する力もないわけですから、そのような学校で教職員の意識など変わるわけもないのです。私は共通の敵を作る意味や理由、そして心の動きも説明しました。これを理解できないならば、それこそ年齢の離れた対象者層の気持ちなど読めるわけはありません。

私の書いた事の本質が理解できる方は是非前述の過去ブログもお読みいただければ幸いです。実際にそういう状況になれば、学校は自ら変化していく力を持つようになります。これが最速で意識改革をする方法です。なお、記事最後にYouTubeでも同じテーマで話していますのでこちらもあわせてご視聴いただければより理解も進むでしょう。

セミナー参加などについて

学校関係のセミナーなどもいろいろと世の中には存在します。これらも否定するものではありませんが、経験上は参加している時間のみやる気は上がりますが、学校に戻ってからは何のアクションも取らない事がほぼ100%だと考えています。よくて配布資料の供覧程度でしょう(しかし、まともに読む人はほとんどいません)。

意識が変われば、その後の施策の質は明らかに変わってきます。イベントなども妥協しない内容に変わるでしょう。つまり、教職員の意識が変われば、学校そのものの質が底上げされるのです。当然ながら魅力も底上げされますので、選ばれる学校に変化していくはずです。これこそが学校が再生する近道なのです。

どういう手法でも構いませんが、教職員の意識改革なくして学校が再生できないのは間違いないのです。

◆著書一覧

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