専門学校はとにかく危機意識を持ちましょう
2025年最後の更新となります。益々少子化が進む中、専門学校はとにかく危機意識を持つ必要があると感じています。「学校がつぶれる」というイメージを持てない方が多くいますが、学ぶ人がいなければ学校の存続は難しく、どのような専門学校でもあってもそうなるかもしれないという危機感を持つ必要があります。
専門学校の募集が急に悪化する事も珍しくない
学校経営が「まずいかも」と感じるタイミングというのは徐々に訪れるわけではありません。それこそ突然まずい状況に置かれる事も珍しくないのです。多くの方は最悪の事態が来る事を無意識に想像しないようにしている事もあり、少しずつ募集が悪くなっていくものだと考えているように思います。しかし、経験上は突然出願数が急減する事も普通に起こり得る事なのです。これまでは年々10%ベースで出願者数が減っているとしても次の年に50%近く減少してもおかしくないのです。
原因としては様々ですが、学科系統の人気低下、学校の不祥事、強い競合校の出現、大学志向者の更なる増加、専門学校への期待感の低下、時代の流れ、その他様々な理由が挙げられます。
専門学校で働いている方であれば、かなり前から進学ガイダンス等の集客も厳しくなっている事は肌で感じているはずです。そういう状況の中、貴校が生き残るにはまず危機意識をもって様々な対策を検討する必要があると考えています。
専門学校が生き残るために
専門学校が生き残るためには大きくわけて二つのニーズの掘り起こしが必要となります。
- 貴校に設置している学科系統へのニーズの掘り起こし
- 貴校に対するニーズの掘り起こし
シンプルではありますが、大枠としてこの二つのニーズの掘り起こしが重要となります。一つ目は学校で教えている学科系統(ジャンル)の有用性を意識づける事です。そこで学ぶ事にどんな意味があるのか、将来的にその学びはどういう意味を持つかなど興味をもつ人を増やす必要があります。これはどちらかと言えば競合校も含めた共有する課題です。
そしてもう一つが言うまでもなく貴校に対するニーズです。学科系統に興味を持った方がどの学校で学ぶのが最善なのか?という選択において最後の選択肢になるようにする工夫です。こちらが一般的に学校広報が意識している事です。
この両方がうまく行けば学生数は増える事になります。
学生募集において専門学校が意識すべきポイント
さらに厳しくなる専門学校の募集において意識すべきポイント(=生き残るためのポイント)を大枠ではありますがご紹介したいと思います。
- 学校を記憶してもらうための工夫
対象者は複数の学校から進学先を探しますが一つ言えるのは「記憶に残っていない学校には入らない」という事です。そのため、記憶に強く残すような工夫が今後さらに必要となってくるでしょう。 - 学校を特徴づける要素作り
1に似ていますが少し異なります。記憶に残す工夫だけで言えばカリキュラム等とは異なる視点でも用意できますが、こちらを一般的な言葉で言えば「差別化要素」となります。但し、差別化というとむしろ曖昧になってしまうため「この学校と言えば〇〇」というようなものと考える方がアイデアが生まれやすいと思います。 - 限られた中での効率化
ここで言う効率化は一般的な効率化とは少し異なります。予算、人、時間において大きな大学等に比べればかなり諸条件で限られているのが専門学校であるわけですが、そういう中でより一層の効果を出すために、対象を分類して対策を変えるのも一つの手であると考えています。具体的には学校公式サイト経由での資料請求者と進学サイトの一括資料請求者に対して同じ対応をするのではなく、その接触経路にあわせて対応を変えてみるのも一つの手という事です。何故なら言うまでもなく貴校への興味の度合いが相対的に異なるためです。こういう時、たいていの学校は興味の度合いが低い方にあわせて平等な対応を取るものですが、そういう対応では効果が出にくいと考えています。 - 今ある要素の見せ方の再検討
募集に大きく影響するのがこのポイントです。私は募集の最終結果はこの見せ方で大きく変わると考えています。もし貴校の募集がうまく行っていない場合には、この点こそ早急に意識して見直すべきであると思います。見せ方が悪いから伝わっていない…結果として出願しないわけですので、この点にテコ入れをしない理由はないでしょう。 - AIの活用
私自身AIの活用について触れるとは数年前までは全く考えていませんでしたが、今後はAIの活用もキーとなるでしょう。但しAIに何でもかんでも任せれば良いというわけではありません。人が時間をかけてやってもAIが短時間で終えてもその結果に差異が生まれない業務については積極的にAIに任せていくのが良いと考えています。人にしかできない領域もあるわけですので時間の配分をAIの利用によって変えていくのが良いでしょう。そこで浮いた時間を対象者の満足度向上のための時間に割り当てるべきと考えます。
実際のところ、学校によって状況はまちまちですので具体的に何をやるべきかは大きく変わってきます。また募集の悪化が継続している学校などであれば、より早い段階で大きなアクションを起こさないといけない事もあるでしょう。少なくとも今のやり方に改善すべき点があるから今の結果になっているという事を真摯に受け止めて学校改革を進める必要があります。まだ間に合う内に次の行動を起こすようにしましょう。
2026年が貴校にとって良い年になるように応援しております。
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